台風や地震、大雨などさまざまな被害で避難所での生活を余儀なくされるケースが多くなりました。
今回は避難所生活の闇とは何で、どのようなものがあるのか?
性犯罪や盗難・食料を奪われるといったこと回避する対策や原因について紹介します。
避難所生活の闇とは何か?
台風や地震、大雨などで避難所での生活をしなければならなくなったときの「闇」とはなんでしょうか?
避難所生活の闇:問題行動や犯罪
台風や地震、大雨などの災害を理由に自宅では命の危険があるため、体育館などが避難所として利用されることがあります。
避難所に避難するということも徐々に受け入れられてきており、残念ながら避難所に避難しなければならないほどの災害が頻発するようになってきています。
子供連れであったり高齢者は避難所を利用することが多いでしょう。
自宅にいるよりは「命は安全」であっても、開設されたばかりの避難所は施設として快適とは言えません。
これは仕方ないところではありますが、見ず知らずの人たちと雑魚寝をすることになります。
災害の規模によっては避難所生活の終わりが見えないことにもなります。
普段では考えられない距離感で「他人」の中で生活をすることになり、さらに終わりの見えない生活を余儀なくされます。
食料やトイレ、風呂や洗濯なども十分にはできないため、誰しもがストレスに苛まれていきます。
かつては避難所に避難する人数は少なかったため、トラブルが起きなかったり起きていても話題にもなりませんでした。
しかし2011年の東日本大震災を皮切りに、子供連れや高齢者以外も避難所で生活せざるを得ない事態が多くなりました。
- 支給品・食料の奪い合い
- 避難所から追い出そうとする
- 性犯罪
- 盗難・窃盗
などのトラブルや犯罪が起こっていたといいます。
異常事態が続くために精神的に追い込まれて怒りっぽくなることは仕方のないことで理解ができます。
支給される食料が人よりも少なかったり、人数が多過ぎているのに避難所に入ろうとする人がいれば追い出したくなる気持ちも分かります。
ただし、性犯罪や盗難・窃盗は明らかな犯罪行為でトラブルとは訳が違います。
避難所のトラブルを回避するための対策:近所の人と会話しておく
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避難所での盗難・窃盗は私怨から来るものというよりは、「見ず知らずの他人」だからこそ手を出しやすい・犯罪をしやすい環境だと言えます。
あなた自身も被災者であり、ストレスフルな状態で避難所での生活を送ることになっているので心に余裕はないでしょう。
しかし、無駄なトラブルにはできるだけ巻き込まれないようにした方が良いです。
そのためにも、避難所の自分のスペースの近所の人たちとは多少なりの挨拶や会話はしておきましょう。
- 単純に世間話をすることで気持ちが楽になる効果もあります。
- 人間関係が構築されるので、好意的な行動をしてもらえる可能性があります。
- 近所の人が盗難・窃盗をしようと企んだとしても、あなたから奪おうとする可能性が減ります。
性犯罪や盗難・窃盗をする人間、特に性犯罪者は環境に便乗して異常性を発揮しているため一概に効果があるとは言えません。
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避難所の性犯罪や窃盗・食料奪われる対策や原因は?
避難所の性犯罪や窃盗・食料を奪われることの対策や原因は何でしょうか?
避難所の性犯罪の実態・原因は?:申告しにくい現状
「避難所で性犯罪があった」ということはニュースで報じられることはほとんどありません。
しかし、実際には性犯罪者たちが避難所に紛れ込んでいることも事実です。
2016年に起きた熊本地震の避難所で起きた事件として
・避難所で、夜になると男の人が毛布の中に入ってくる(20代女性)
・更衣室をダンボールで作ったところ上からのぞかれた(13~16歳女子)
・避難所で成人男性からキスしてと言われた。トイレまでついてくる(6~12歳女子)引用:J-CASTニュース
この他にも明らかなレイプ(強制性行)や盗撮なども起こったと言われています。
しかし事件として逮捕されるに至っていない現状があります。
その背景には、被害者が事件を申告しない、避難所の管理者が通報しないといったケースがあります。
避難所での性犯罪は2011年の東日本大震災の時にも頻発しており、
2013年に政府は災害対策基本法を改正し、避難所の生活環境整備を自治体に求めました。
また、2016年4月には避難所運営ガイドラインとして「性犯罪防止策の検討が必要」とされました。
避難所が開設され、性犯罪への対策が必要だと喧伝されたことで警察の巡回が強化されていきましたが、それでもすべての性犯罪を防ぐことはできずにいます。
性犯罪は災害時でなくても、警察に訴え出ることが難しい犯罪であり、避難所で生活を続けなければならないことや非常時という環境が申告しにくい環境を作っていると言えます。
未然に防ぐための対策と、周囲の理解が不可欠です。
避難所では人数過多の場合など、それぞれのスペースがパーテーションなどの壁で区切られもせず平場になっていることがほとんどです。
収容人数の関係や防犯面から平場になっていたり、電気も常時点灯したままになっていることが多く、性犯罪は起こりにくいだろうと思われていました。
しかし実際には避難所という特殊な環境だからこそ、「新たな問題が起きて家族や他の人に迷惑がかかるのは嫌」と思ってしまい、泣き寝入りしているケースが多いようです。
避難所の性犯罪の海外の実態や原因は?:避難所の監視員不足
VOXではアメリカのハリケーン被害を受けて避難所に避難した人々が性犯罪の被害を受けている現状について報告しています。
日本と同じくハリケーン被害によって人数が多すぎる避難所では、貧困や避難や家を失ったストレス、警察などの公権力が避難所に欠けていることから、性犯罪が起こりやすい環境になっていると言います。
また、2005年のハリケーン・カトリーナの際にも避難所では性犯罪が起こりましたが、実際には報告された数よりも多くの被害があったと言います。
同じく2005年のハリケーン・リタの際にも避難所が性犯罪の事件現場として最も多かったと言います。
また、性犯罪が避難所で起こりやすい原因として
- 避難所の監視員が不在・不足
- スタッフが災害救援の訓練を受けていない人がいる
- 人口過密と男女の混在
- 照明が不十分
といったものを挙げています。
LGBTQsをはじめ、すべての性犯罪の兆候に目を光らせることができる警備員を、すべての避難所に設置する必要があると言います。
アメリカの赤十字社が運営する避難所には、性犯罪や暴行が起こりにくいようにすべての赤十字社の避難所には訓練を受けた安全管理員が設置されています。
子供がいる場所には幼児虐待の対策として2人の大人が配置され、安全管理員としてのプログラムに合格していないボランティアは簡易ベッドの設置など、直接には避難者とコミュニケーションをしない役割を与えられています。
避難所の性犯罪の対策は?:一人にならない
避難所での性犯罪の種類は多岐に渡ります。
トイレや着替え・授乳の盗撮や覗き見、就寝時に布団に犯罪者が忍び込んでくる、レイプなど。
避難所にやってくる被災者の数が落ち着いてくると、パーテーションを設置したりすることができ、プライベートなスペースが出来ることで多少なりの被害は減ると言われています。
私たちにはできない対策であり、LGBTQsを踏まえると余計に議論が進まなくなるでしょうが、制度として男女の避難所を分割などが行われることが期待されます。
「J-CASTニュース」によれば、一部の専門家は避難所において女性らしい服装をすべきではないと主張していると言います。
いわゆるピンクや赤であったり、スカートやシルエットから女性と特定できるような服装ということでしょう。
同様に、髪型もロングヘアやリボンなどもすべきではないと言えます。
効果のほどは分かりませんが、多少なり被害を受ける可能性は減るかもしれません。
この他にはやはり、就寝時であっても家族と一緒なら家族と、友達などがいるのなら友達とともに行動し、一人になる状況を作らないことが重要です。
避難所で盗難・窃盗や食料を奪われる?:財布だけでなく食料も
避難所では盗難被害も起きます。
見ず知らずの他人が至近距離にいるため、犯罪を犯しやすい環境にあると言えます。
「週刊ポスト」によれば1995年阪神・淡路大震災の避難所でも寝ている間に財布を盗まれた人がいたと言います。
ニュースになることもほとんどありません。
警察も人命救助に追われたりしているため、火事場泥棒を含めてこうした窃盗事件に取り組む余裕がないことも影響し、泣き寝入りせざるを得ない状況にあります。
財布のような金目のものだけでなく、支給品・食料も不足していることが多いため、食べ物を盗まれたという例もあるようです。
嫌な話だけど、震災のとき管理が行き届いてない状態の避難所では目を離した隙に食べ物や車のキーなどが盗まれた人がぼちぼちいた。うちの母親もやっとの思いで買ってきた食料品を他の避難所で盗まれた。周りを疑えってことではなくて、自分のものは守った方がいいってこと。
— naomi fukuda (@naoming830) April 15, 2016
避難所で盗難・窃盗や食料を奪われる対策?:8つの対策
避難所で盗難・窃盗や食料を奪われないための対策としては、自分のスペースに荷物を置きっぱなしにしないことです。
家族や友達がいるのなら、トイレに行く時などは見張り番をお願いしましょう。
盗難ではなく、取り間違えをするケースも多いため名前を書いておいたりすると良いです。
盗難対策としては以下の投稿が参考になります。
彩さんが今回避難所でやってた盗難対策は
・周りとよく話す大家族の近くにいる
・世間話の中でこの付近には知り合いがいないことを言っておく
・大きい荷物はわかりにくいところで繋いでおく
・カバンはジッパーなど開けるときに音がするものにする
・みんなが起きてる時に寝て、夜中は起きてる— 彩花-ayahana-🌸 (@ayasora2525) October 13, 2019
- ビニール紐などで貴重品は身につけておく
- 近所の人と話をして人間関係を作る
- 大きな荷物も紐などでつなぐ
- カバンのボタン・ジッパーは音がするものを使う
- 分かりやすい財布を使わない
- 不必要にカバンから物を出さない・すぐにしまう
- 周囲が起きている時に眠り、夜は寝ない
- 名乗らない
最後の「名乗らない」というのは、近所の人との会話で気をつけることだそうです。
人間関係を構築しておくに越したことはありませんが、それでも異常者は必ずいます。
そうした際に自分の名前などを明かしていると、盗んだものの持ち主は自分だと名前を騙られる危険性があると言います。
まとめ
・避難所生活の闇:問題行動や犯罪
- 支給品・食料の奪い合い
- 避難所から追い出そうとする
- 性犯罪
- 盗難・窃盗 など
・避難所のトラブルを回避するための対策:近所の人と会話しておく
避難所での盗難・窃盗は私怨から来るものというよりは、「見ず知らずの他人」だからこそ手を出しやすい・犯罪をしやすい環境だと言えます。
・避難所の性犯罪の実態・原因は?:申告しにくい現状
「避難所で性犯罪があった」ということはニュースで報じられることはほとんどありませんが、実際には性犯罪者たちが避難所に紛れ込んでいることも事実です。
・避難所の性犯罪の海外の実態や原因は?:避難所の監視員不足
日本と同じくハリケーン被害によって人数が多すぎる避難所では、貧困や避難や家を失ったストレス、警察などの公権力が避難所に欠けていることから、性犯罪が起こりやすい環境になっていると言います。
・避難所の性犯罪の対策は?:一人にならない
就寝時であっても家族と一緒なら家族と、友達などがいるのなら友達とともに行動し、一人になる状況を作らないことが重要です。
・避難所で盗難・窃盗や食料を奪われる?
財布のような金目のものだけでなく、支給品・食料も不足していることが多いため、食べ物を盗まれたという例もあるようです。
・避難所で盗難・窃盗や食料を奪われる対策?
- ビニール紐などで貴重品は身につけておく
- 近所の人と話をして人間関係を作る
- 大きな荷物も紐などでつなぐ
- カバンのボタン・ジッパーは音がするものを使う
- 分かりやすい財布を使わない
- 不必要にカバンから物を出さない・すぐにしまう
- 周囲が起きている時に眠り、夜は寝ない
- 名乗らない
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