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吉野彰のノーベル化学賞研究内容をわかりやすく解説!性格や何がすごい・受賞理由も

2019年のノーベル化学賞に2010年以来の日本人が受賞しました。

今回は吉野彰のノーベル化学賞研究内容をわかりやすく解説するとともに、

吉野彰の性格や何がすごいのか、受賞の理由について紹介します。




吉野彰のノーベル化学賞研究内容をわかりやすく解説!

吉野彰のノーベル化学賞の研究内容をできる限りわかりやすく解説していきます。

吉野彰が2019年のノーベル化学賞受賞:日本人では27人目9年ぶり

2019年10月9日に、2019年のノーベル化学賞受賞者が発表され、旭化成名誉フェロー・吉野彰が受賞しました。

2010年に根岸英一・鈴木章が受賞して以来、9年ぶり27人目の日本人受賞者になりました。(ノーベル化学賞に限れば日本人として8人目)

2019年のノーベル化学賞はリチウムイオン電池の開発に携わった3名に贈られました。

旭化成名誉フェロー 吉野彰(71歳)🇯🇵
テキサス大学教授 ジョン・B・グッドイナフ(97歳)🇺🇸
ニューヨーク州立大学ビンガムトン校特別栄誉教授 M・スタンリー・ウィッティンガム(77歳)🇬🇧

リチウムイオン電池はスマートフォンをはじめ、多くの電子機器になくてはならない存在です。

吉野彰のノーベル化学賞研究内容をわかりやすく解説!




吉野彰のノーベル化学賞を受賞した研究内容はざっくり言ってしまえば、リチウムイオン電池の実用化への歩みを進めたことにあります。

1980年代には携帯電話やラップトップPCが開発されていました。

当時、すでに充電を繰り返して利用できる二次電池は存在しており、「ニッケル水素電池」などがありました。

しかしニッケル水素電池は電圧が下がりやすかったり使用場所に制限があったり、重かったりといった問題点がありました。

 

受賞者が3人いることからも分かるとおり、吉野彰の研究内容にはグッドイナフやウィッティンガムの研究を抜きにして語ることはできません。

ウィッティンガムがリチウム電池を発見

ウィッティンガムが1970年代に新しい二次電池を開発していました。

バッテリーが作動するためには、電子の粒が負極から正極に流れる必要があります。

そして負極には電子を放出しやすい材料が使われている方が効率的です。

そこでウィッティンガムが目をつけたのがリチウムでした。

中学校の理科の話ですが、原子にはそれぞれ電子殻というものがあり、原子核の周りを電子が回っている構図になっていました。

リチウムは電子を3つ持っていましたが、電子を2つ持った状態にいつもなりたがる性質があります。

まさにバッテリーの負極としては、リチウムの電子を放り出す性質は好都合でした。

 

ウィッティンガムはリチウムを使った新しい二次電池を開発し、当時開発を任されていた企業で実用化へと開発を続けることになりました。

しかし、ウィッティンガムの開発したリチウム電池は充電を繰り返していくと、リチウムイオンが負極側から結晶のようにつながって成長していきました。

そしてリチウムの結晶が正極側に達してしまうと爆発する危険性がありました。

爆発してしまった場合には消防隊が多数駆けつけなければならないほどの甚大な被害が出るもので、とても実用化できる代物ではありませんでした。

ウィッティンガムはリチウムの結晶ができないように、電極として用いる物質を変更したり工夫をしていき、1976年に安全なリチウム電池をついに発見します。

しかし、このリチウム電池は腕時計のバッテリー程度の電力しか供給できませんでした。

ウィッティンガムが勤めていた企業は、石油に変わる新しいエネルギー源としてのリチウム電池を求めていたため、より高出力なリチウム電池を開発する必要がありました。

しかし、オイルショックが1980年代はじめに起こり、ウィッティンガムの研究ライセンスは世界の3つの企業に奪われてしまいます。

グッドイナフが研究を引き継ぐ

偶然にもウィッティンガムのリチウム電池の研究を引き継ぐことになったのがグッドイナフでした。

グッドイナフは使用されている正極の金属をチタンではなく、酸化コバルトを用いることでリチウム電池の高電圧化に成功します。

これによって2Vから4Vのリチウム電池へと進化させることができました。

ウィッティンガムのリチウム電池 グッドイナフのリチウム電池
2V 4V

ただし高電圧を発生させられるものの、イオンが除去されると金属酸化物が崩壊してしまうという問題点がありました。

吉野彰がさらに引き継ぐ

グッドイナフのリチウム電池は吉野彰に引き継がれることになります。

オイルショックを抜けたヨーロッパやアメリカではリチウム電池のような技術や電気自動車の開発への関心が薄れていってしまっていました。

しかし日本ではビデオカメラや携帯電話、パソコンなどの電子機器に使える充電可能で軽量・大容量のバッテリーが求められていました。

 

そうしたニーズに目をつけたのが旭化成に務めていた吉野彰でした。

グッドイナフのリチウム電池の正極としてリチウムコバルト酸化物を使用し、負極にはさまざまな炭素系の材料を試していましたが電解質によって分解されてしまっていました。

ある時、石油産業の副産物として生成される「石油コークス」を負極に使用したところ、電子とリチウムイオンが正極に流れていきました。

吉野彰が開発したリチウム電池

吉野彰が開発したリチウム電池は安定しており、軽量・高容量で高電圧を発生させます。

そしてバッテリーの寿命が長く、何百回と充電することが可能です。

有害な化学反応も起こらずに、リチウムイオンが電極間を行き来します。

また、バッテリーに純粋なリチウムが含まれていません。

純粋なリチウムが含まれたバッテリーでは激しい爆発が起こってしまうことがありました。

1986年に吉野彰はバッテリーの安全性テストも行っており、バッテリーの安全性テストに合格することが実用化の基本になったことも大きなポイントです。

吉野彰の性格は?:やんちゃで茶目っ気のある性格

吉野彰は取材の様子などからも71歳とは思えない茶目っ気のある性格をしているように見受けられます。

また、リチウムイオン電池の実用化に向けた姿勢、グッドイナフの開発していたリチウム電池の研究開発を引き継ごうとした点について「トレンドが動く方向を嗅ぎ分けた」と話しており、優れた嗅覚の持ち主だと言えます。

リチウムイオン電池の実用化にあたり、安全性テストの重要性を当初から意識していた点についても、先を見通せる能力を持った人物と言えそうです。

産経新聞の取材によると

「会ってみると、ものすごく人なつっこい。これからよろしくと乾杯し、すぐ意気投合できた」

「アイデアが豊富で、その多くはうまくいかない。ただ、どれかが成功するので行き詰まらず、スランプに陥らない」

「いつまでにこの仕事をしろ、などと肩肘を張って人を管理するのではなく、『これは面白そうだ』と心を上手にくすぐる。一緒に何かすると何かが起きると、前向きな気持ちにさせる」

といった人物像であり、柔軟で年齢を気にしない性格のようです。

吉野彰のノーベル化学賞何がすごい・受賞理由は何か?

吉野彰のノーベル化学賞の何がすごいのか?

受賞理由は何なのでしょうか?

吉野彰のノーベル化学賞は何がすごい:IT社会に不可欠な発明

もはや私たちが意識することすらなくなったリチウムイオン電池。

その実用化を実現させた人物が吉野彰であり、実用化への道筋をつけてくれた人物がウィッティンガムやグッドイナフです。

極端な例で言えば、リチウムイオン電池がなければ私たちは今も乾電池やボタン電池、よくてエネループを駆使した生活を送り続けていたかもしれません。

携帯電話やスマートフォンの小型化・薄型化には限度があったでしょうし、今のスマートフォンとは全く異なる形の携帯電話が存在していた、あるいは携帯電話が普及しない未来もあり得たでしょう。

携帯電話やスマートフォン、ラップトップPC、ビデオカメラといった電子機器だけでなく、ウィッティンガムが当初リチウムイオン電池によって開発を求められていた新エネルギー、電気自動車のバッテリーとしての実用化も進められています。

この他にも、太陽光発電や風力発電によるエネルギーの保存、救命医療機器の改善にも大きな働きをしています。

むしろ、なぜ2019年になって今更ノーベル化学賞を受賞しているのか、もっと前で良かったのではないか?と思ってしまいます。

吉野彰のノーベル化学賞受賞理由は何?

ノーベル賞の受賞者を選出する委員会のメンバーであるオロフ・ラムストロームは吉野彰たちのノーベル化学賞受賞に関して

「この素晴らしいバッテリーのおかげで、社会に多大な劇的な影響を与えた」

と称しています。

吉野彰たちのノーベル化学賞の受賞理由には、やはりリチウムイオン電池が私たちの社会に浸透していること、切り離しては生活できないものを発見したことにあると言えます。

ノーベル賞の公式ツイッターも、リチウムイオン電池が私たちの生活に革命をもたらしたこと。リチウムイオン電池は携帯電話やPC、電気自動車などありとあらゆるものに使われていること。

そして、「ワイヤレスで化石燃料のない社会の基盤を作った」点について触れています。

 

つまりこれら2点がノーベル化学賞受賞の理由と言えます。

  • 私たちの生活に革命をもたらした
  • 持続可能な社会の実現の第一歩

なぜ2019年になってようやくノーベル化学賞の受賞に至ったのかは、5Gの到来とも関係するように感じられます。

これからますます情報社会は発展していき、スマートフォンすら私たちは手放す世界になるかもしれないとも言われています。

そうした新しい時代の到来に先立ち、そのきっかけとなったリチウムイオン電池の開発への称賛として2019年にノーベル化学賞を受賞したと考えられます。

また、地球温暖化をはじめ世界的にも環境に対する危機意識と行動が不可欠と言われる時代にあります。

ノーベル化学賞の受賞者を選出する委員会の会長サラ・スノージラップ・リンスは

「リチウムイオン電池の開発は大きな前進であり、太陽エネルギーや風力エネルギーを蓄えることもできるようにしました」

と述べており、環境問題への貢献度や今後の活用への期待というものが色濃く込められています。

まとめ

・吉野彰が2019年のノーベル化学賞受賞:日本人では27人目9年ぶり

2019年10月9日に、2019年のノーベル化学賞受賞者が発表され、旭化成名誉フェロー・吉野彰が受賞しました。

・吉野彰のノーベル化学賞研究内容をわかりやすく解説!

研究内容はざっくり言ってしまえば、リチウムイオン電池の実用化への歩みを進めたことにあります。

・吉野彰の性格は?:やんちゃで茶目っ気のある性格

吉野彰は取材の様子などからも71歳とは思えない茶目っ気のある性格をしているように見受けられます。

・吉野彰のノーベル化学賞は何がすごい:IT社会に不可欠な発明

携帯電話やスマートフォン、ラップトップPC、ビデオカメラといった電子機器だけでなく、ウィッティンガムが当初リチウムイオン電池によって開発を求められていた新エネルギー、電気自動車のバッテリーとしての実用化も進められています。

・吉野彰のノーベル化学賞受賞理由は何?

  • 私たちの生活に革命をもたらした
  • 持続可能な社会の実現の第一歩

 

いつもたくさんのコメントありがとうございます。他にも様々な情報がありましたら、またコメント欄に書いてくださるとうれしいです。

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シゲゾウ
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アラサーのエンタメ好き兄ちゃんデス。 教育関連の仕事に就いています。 エンターテイメントを肌で体感してあなたに新鮮な感動と興奮する情報をお届けします!!! やってみなきゃ分からない!をモットーに何にでも前のめりで挑戦していきます!!




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