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水道民営化をわかりやすく解説!必要性やメリット・デメリットについても

水道民営化の法案が可決され、ネット上では水道民営化反対の声が上がっています。

今回は、水道民営化をできる限りわかりやすく解説するとともに、

水道民営化の必要性やメリット・デメリットについても紹介します。




水道民営化をわかりやすく解説!

水道民営化をできる限りわかりやすく解説していきます。

水道民営化はいつから?

2018年12月12日に改正水道法が公布されました。

2019年の夏までに一般からの意見を集めるパブリックコメントが実施され、ツイッター上などでは水道民営化を反対する投稿が多数行われました。

改正水道法の施行が行われる時期は公布から1年以内なので、間もなく施行されるでしょう。

ただし、実際に各地方自治体が水道民営化の影響が出てくるにはもう少し時間がかかったり、改正水道法が成立したものの実際には民営化がなされないところも出てくると考えられます。

水道民営化をわかりやすく解説




水道民営化が危険だと叫ばれたり、金を払えない人間は水を飲めなくなるなどと言われています。

水道民営化はそれほどに危険なことなのでしょうか?

 

水道民営化がなされる理由は日本全国にある水道管の老朽化です。

今、日本全国に敷かれている水道管のほとんどは高度経済成長期(1970年ごろ)に作られたものです。

材質は金属であったりさまざまですが、永久に使い続けることはできず徐々に劣化していきます。

耐用年数は40年程度と言われているため、すでに水道管を取り替えなければいけない時期を過ぎつつあります。

 

しかしそのためにはかなりのコストがかかります。

1km分の水道管を取り替えるために1億円かかると言われており、予算だけでなく交換工事には時間もかかります。

日本全国には水道管が約65万km分もあります。

30年以内に全国の50%以上の水道管が耐用年数を超えると試算されています。

「じゃあ交換していけばいいじゃん」と思われるかもしれませんが、ほとんどの市町村が国からの補助金に助けられて運営しています。

企業が多く地方税も十分に潤っていると言われる東京都でさえも、水道管の交換を行う工事費が捻出し切れないと言われるほどです。

 

そこで少しでも交換工事費を賄えるようにと目をつけられたのが民営化です。

ただし、水道水は私たちの体に入ってくるものでもあるため、電気などとは違い「コンセッション方式」という種類の民営化が行われることになりました。

今まで 民営化後
所有権
国や市町村 国や市町村
管理・運営
国や市町村 民間企業

コンセッション方式は郵政民営化とは違い、あくまで国や市町村が所有者であることには変わりはありません。

管理・運営の権利だけを企業に買ってもらい、今まで公務員が行っていた常駐業務などの中で「無駄なところや改善できるところを発見して利益を出せるなら出してね」というスタンスです。

基本的に料金を変動させる権利は民間企業は持たず、あくまで協議はすることができるというものです。

 

実はすでに静岡県浜松市では下水道の民営化が行われており、海外の企業が参加しているために「売国目的の改正だ」とか「民間が参入すると安全性がなくなり水道料金が高騰する」、「海外で失敗しているのだからやるな!」といった声が上がり、反対運動・デモが行われています。

コンセッション方式とは何か?

水道民営化で行われるのは完全な民営化ではなく、コンセッション方式というものです。

ざっくり言ってしまえば賃貸のイメージに近いです。

管理や所有権は国や市町村が持ったままで、水道事業の一部を民間企業に委託するというものです。

市町村ごとに民営化ですべての事業を委託するというわけでもなく、市町村のうちの一部の地域のみを民間企業が運営したり、民間企業が担う業務の内容にも幅があります。

日本ではコンセッション方式がとられているものとして、一部の空港、有料道路、都市ガスなどがあります。

水道民営化の必要性は?

水道民営化がなされなければならない必要性・理由は「人・モノ・金」の3つが挙げられます。

日本国民の人口減少

少子高齢化が進んでおり、労働人口の現象は大きな問題です。

2050年ごろには1億人を下回ると言われています。

人口が減少するだけでなくその比率も問題となっており、老人の割合が増えるものの現役世代が少なくなります。

水道事業は24時間止まることが許されないため、常に誰かがいつでもトラブルに対処できる状態でなければなりません。

水道事業に携わる職員の数も減少し続けています。

民営化して労働力の不足を補うことが可能となります。

水道管の老朽化

現在、日本全国に敷かれている水道管の多くは高度経済成長のころに作られました。

水道管のほとんどは耐用年数40年と言われているため、すでに交換の時期がはじまっています。

単純な経年劣化だけでなく、東日本大震災をはじめとした災害、最近でも台風だけでなく集中豪雨が甚大な被害を多くの地域にもたらしています。

漏水率3%と言われ、世界でも最も優れた水道技術の日本でしたが、今では年間2万件以上の漏水や水道管の破裂事故が発生しています。

これからも自然災害は発生し続けることを考えれば、地震などにも強い水道管へと交換してあるに越したことはありません。

市町村の財政難

少子高齢化で現役世代が減少していることとも関係しますが、地方都市には十分な財源がありません。

地方交付税交付金のような国からの補助金に頼ることでなんとか運営し続けることができている市町村が多くあります。

1kmの水道管の交換工事で1億円かかると言われていることからも、財源の確保は用意ではありません。

企業が多く地方税などの割合が高い東京都でさえも工事費を賄い切れないと言われています。

 

水道管の老朽化は今に発覚したことではありません。

対処しなければならないことだと分かりきっていたにもかかわらず、多くの政治家たちは今まで取り上げようとしてきませんでした。

それはひとえに、自分の任期中に新たな課題が出てくることを嫌う「事なかれ主義」の賜物だと言えます。

民営化をしたとしても水道管の交換工事にかかる費用は莫大であり、水道料金の値上げは避けられません。

老朽化という仕方ない事情であっても、値上げされれば私たち国民から不満の声が上がることは目に見えていました。

そこで不要な火種を増やさないために問題を先送りにし続けてきたツケを今、払わされようとしています。

水道民営化のメリットは何?

水道民営化のメリットは何でしょうか?

水道料金の値上げ幅の減少

水道管の耐用年数をすでに超え始めており、水道管の交換は急いで行わなければならない課題です。

しかしそのためにはどこの市町村も財源が不足しているため、今のままでは工事を行うのにかなりの時間が必要になってしまいます。

そこで、民間企業に管理・経営をしてもらうことで無駄をなくそうとしています。

当初は人件費など非効率的な費用を削減することが目的でしたが、すでに下水道の民営化を行っている静岡県浜松市では売却にあたり、運営費の対価として25億円を得ることができました。

すべての市町村がどこでも民間企業に運営権を買い取ってもらえる保障はなく、市町村も企業の選定を行うため、いつもこの通りにはいきません。

また、25億円の収益があったとしてもまだまだ交換工事費には不足していますが、運営を民間企業にお願いすることで無駄を省いて水道料金の値上げ幅を少しでも抑えることができます。

雇用の促進

市町村が労働力の不足に苦しんでいる部分を民間企業が関わることで、新たな雇用の可能性があります。

また、単純に業務を引き継ぐだけでなく新しいサービスや利用方法など民間企業ならではの柔軟さで、より一層新しい仕事が生まれるかもしれません。

サービスの質向上

民間企業には競争原理が働き、サービスや質の向上が図られるでしょう。

役所仕事には柔軟性がなく、規則の通りにしか対応してくれません。

民営化で管理・運営が民間企業になることで私たち消費者が今まで以上に使いやすい水道事業となる可能性があります。

水道民営化のデメリットは何?

水道民営化のデメリットは何でしょうか?

水道料金の値上げ

水道料金が民営化によって爆発的に値上げされるという噂が出回っています。

水道管の交換工事費を賄うために、水道料金の値上げは民営化に限らず、避けて通れないものとなっています。

災害時やトラブル対応

災害時やトラブルの対応にあたって、どれだけ民間企業と国や市町村が連携できるのかについては、まだ不透明な部分があります。

民間企業が業務を行うことで質が低下するのではないか、切り捨てられる部分があるのではないかと言われていますが、委託先の企業に何でも好き勝手にやらせるわけではありません。

すでに下水道の民営化を行なっている静岡県浜松市の場合では、企業に次のような責任やルールを守らせています。

  • 運営費対価の前払い
  • 市民から集めた使用料を時間差で支払う
  • 事業者の経営計画への参画

水道料金の格差が広がる

水道料金の地域差が広がるのではないかと言われています。

すでに全国的にも地域によって水道料金の格差があり、5倍程度の開きがあります。

水道民営化によって20倍程度まで広がるのではないかと言われています。

都会のように住宅が密集した地域では水道管の必要な長さも短く、交換工事にかかる費用も少なくなります。

それに対し、地方都市の場合は住宅同士が離れているため水道管の必要な長さが長くなり、交換工事にかかる費用も大きくなります。

水質の良さも水道料金の格差に大きな影響を与えています。

 

また、民間企業が運営権を購入するときにも、企業として「採算がとれるのか?」という点は大きな問題です。

そのため、人口も少ない地方都市の中には企業が運営権を買い取ろうとしないところが出てくる可能性があります。

水質の低下

水質が低下するのではないか、また公園などの公共施設の水が飲めなくなるのではないかと言われています。

あくまでも水道民営化では管理・運営が民間企業になるというだけで、水道料金が条例によって決められるように水質の低下を意図的に招くことはできません。

むしろ民間企業ゆえに、水質の低下が発覚すれば大問題になってしまいます。

まとめ

・水道民営化はいつから?

改正水道法の施行が行われる時期は公布から1年以内なので、間もなく施行されるでしょう。

・水道民営化をわかりやすく解説

水道民営化がなされる理由は日本全国にある水道管の老朽化です。

少しでも交換工事費を賄えるようにと目をつけられたのが民営化です。

・コンセッション方式とは何か?

管理や所有権は国や市町村が持ったままで、水道事業の一部を民間企業に委託するというものです。

・水道民営化の必要性は?

  • 日本国民の人口減少
  • 水道管の老朽化
  • 市町村の財政難

・水道民営化のメリットは?

  • 水道料金の値上げ幅の減少
  • 雇用の促進
  • サービスの質向上

・水道民営化のデメリットは?

  • 水道料金の値上げ
  • 災害時やトラブル対応
  • 水道料金の格差が広がる
  • 水質の低下

 

いつもたくさんのコメントありがとうございます。他にも様々な情報がありましたら、またコメント欄に書いてくださるとうれしいです。

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シゲゾウ
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アラサーのエンタメ好き兄ちゃんデス。 教育関連の仕事に就いています。 エンターテイメントを肌で体感してあなたに新鮮な感動と興奮する情報をお届けします!!! やってみなきゃ分からない!をモットーに何にでも前のめりで挑戦していきます!!




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