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映画「鉄コン筋クリート」イタチの正体はクロ?牛の仮面の理由や実在か幻か考察

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映画「鉄コン筋クリート」は2006年に公開されたアニメ映画です。

「ピンポン」などで知られる松本大洋が原作を務めており、「ムタフカズ」や2019年6月に公開される「海獣の子供」の制作をしたSTUDIO 4℃が手がけた作品です。

独特な作画と世界観で多くのファンがいる中、かなり人を選ぶ作品でもあります。

今回は映画「鉄コン筋クリート」の人気キャラクターである「イタチ」について、その正体はクロなのか?

また実在するのか幻なのかについての考察をご紹介します。

映画「鉄コン筋クリート」イタチの正体はクロ?

映画「鉄コン筋クリート」でクロのピンチを救ってくれる闇の力の使い手である牛の仮面をかぶった緑の皮膚の男の子・イタチについてご紹介します。

映画「鉄コン筋クリート」のあらすじは?

映画「鉄コン筋クリート」の舞台は昭和レトロと異文化が融合した宝町というヤクザやチンピラが幅を利かし薬が流されるような街です。

そこにはネコと呼ばれるシロとクロという名の少年2人がおり、彼らは街の中を自由に飛び回り「俺の街」といって街の治安を維持していました。

そんなあるとき、新しく「蛇」という男が現れて宝町に「子どもの城」というレジャー施設を作ると言い出します。

街を作り変える計画には宝町を我が物顔でのさばるシロとクロは目障りであり、怪しい男たちに2人は襲われることになっていきます。

イタチの正体はクロなのか考察

イタチは宝町に存在する伝説的な存在で、子供達の間ではよく知られています。

牛の頭蓋骨の仮面を被った人間で、緑の皮膚をしています。

闇の力を使い強大な相手にも臆することなく立ち向かい瞬殺することができるほどです。

イタチはシロのことを「偽りの魂」や「偽善の代表者」と言って忌避しています。

クロ自身はその伝説を馬鹿馬鹿しいと言っていますが、その存在を作り出したのはクロ本人です。

原作コミックではイタチがクロに対して「お前が引きずり出した」「お前が俺を必要としたんだ」と言っていることからも明らかです。

宝町とクロとイタチの関係は?

孤児であるクロはシロとともに宝町を支配することに存在意義を感じています。

しかし、シロにとっては宝町を支配することはそれほど大切なことではなくそこには温度差があり、シロは人を傷つけるときには罪悪感に強く苛まれてしまいます。

また、街の人々はいつもシロのことを気遣い、クロは凶暴で危険なだけという捉えられ方をします。

クロの心のどこかには、宝町を守り、シロも命がけで守っているのにそれが認められない現実に対して納得できないでいる自分自身が存在していました。

そうした屈折したクロの感情がイタチを作り上げたといえます。

イタチが現れる条件は?

イタチが映画「鉄コン筋クリート」に登場するのは冒頭のマッチをシロが灯すシーンです。

暗闇の中でマッチの光に照らされてイタチの牛の仮面が写り、目が光っています。

その後、何度もイタチは登場してクロを見つめていたりしますが、シロがクロに話しかけると存在が消えてしまいます。

イタチは「闇の力」を用いたり、イタチ本人も「闇は透明で澄んでいる」と言っていることから、闇の世界の住人であり暗闇に紛れて姿を現す存在です。

イタチがシロを嫌う理由

イタチは潜在的にシロを嫌っています。

そのため、クロの前に姿を現してもシロが話し出したりするとその姿は消えてしまいます。

イタチはクロの心の中にあるシロからもらった澄んだ心をなくし、黒の心を闇に染め上げて自分の側の人間にしようとしています。

ちょうど天使の心(シロ)と悪魔の心(イタチ)と捉えるとイメージがしやすいです。

対極に位置する存在なのでイタチはシロを嫌っており、クロを闇の世界に引きずりこむことを邪魔するので疎ましく思っています。

イタチの牛の仮面の理由を考察

映画「鉄コン筋クリート」の英語版においてはイタチの名前は「ミノタウロス」になっています。

これはイタチの容姿がミノタウロスと同じく牛の頭に人間の胴体をしていることを指して付けられた名前だと言えます。

順番が逆になりますが、なぜイタチは牛の仮面を付けているのでしょうか?

ミノタウロスに関する神話によれば、禁忌を犯した人間への罰から生まれた人の子であったミノタウロスは呪いによって牛の顔を持ち人間の胴体をもった形で生まれます。

ミノタウロスは成長するに従い凶暴になっていき、やがて手に負えなくなると国王はミノタウロスを迷宮の奥に幽閉します。

ミノタウロスは人間の少年・少女を食い、生き続けていましたがあるとき英雄が現れて殺されてしまいます。

イタチがミノタウロスと同じく牛の仮面を被っていることは、このミノタウロスの伝説から発想を得ています。

クロの心の中で闇の力を蓄えて大きくなろうとして、やがてはクロを飲み込もうとしています。

イタチは実在するか幻か考察

映画「鉄コン筋クリート」の終盤の「蛇」が従える殺し屋との戦いの場面に現れたイタチが死にかけのクロを助け出してくれるシーンがあります。

イタチが戦っている間もクロが存在し続けていることから、同一人物と捉えてしまうことは無理があります。

幻かと言えば、敵を倒していたりクロの肩に刺さった矢を抜こうとしたりしていることから実在するといえます。

この辺りは漫画・アニメ的な描写ですが、クロの心の中の闇が具現化して生み出された存在だと捉えるのが適切です。

あるいは多重人格的にクロの中の別人格を、クロ視点で見せられることでそこに存在する別の人物として描写されている可能性もあります。

 

しかし宝町に住む人々は伝説としてイタチを知っていたということは、クロの心にのみ巣食う存在ではなく、宝町に危機が訪れたときに現れる闇の力そのものといえます。

映画「鉄コン筋クリート」においてはその依り代としてクロが指名されていたに過ぎないという考え方をすれば、宝町におけるイタチの伝説の存在にも納得ができます。

イタチがクロのような容姿をしていることも、暗闇に住むイタチには本来の姿というものはなく、クロによって引きずり出されたためにクロのような容姿をしています。

まとめ

・映画「鉄コン筋クリート」のあらすじは?

映画「鉄コン筋クリート」の舞台は昭和レトロと異文化が融合した宝町というヤクザやチンピラが幅を利かし薬が流されるような街です。

突如現れた「街を作り変える計画」には宝町を我が物顔でのさばるシロとクロは目障りであり、怪しい男たちに2人は襲われることになっていきます。

・イタチとは誰で正体は?

クロ自身はその伝説を馬鹿馬鹿しいと言っていますが、その存在を作り出したのはクロ本人です。

・宝町とクロとイタチの関係は?

宝町を支配し続けたいというクロの感情がイタチを作り上げました。

・イタチが現れる条件は?

イタチは「闇の力」を用いたり、イタチ本人も「闇は透明で澄んでいる」と言っていることから、暗闇に紛れて姿を現します。

・イタチがシロを嫌う理由

シロはイタチにとっては対極に位置する存在なのでシロを嫌っており、クロを闇の世界に引きずりこむことを邪魔するので疎ましく思っています。

・イタチの牛の仮面の理由は?

イタチがミノタウロスと同じく牛の仮面を被っていることは、ミノタウロスの伝説から発想を得ています。

クロの心の中で闇の力を蓄えて大きくなろうとし、やがてはクロを飲み込もうとしています。

・イタチは実在するか幻か?

幻かと言えば、敵を倒していたりクロの肩に刺さった矢を抜こうとしたりしていることから実在すると言えます。

この辺りは漫画・アニメ的な描写ですが、クロの心の中の闇が具現化して生み出された存在だと捉えるのが適切です。

 

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シゲゾウ
アラサーのエンタメ好き兄ちゃんデス。 教育関連の仕事に就いています。 エンターテイメントを肌で体感してあなたに新鮮な感動と興奮する情報をお届けします!!! やってみなきゃ分からない!をモットーに何にでも前のめりで挑戦していきます!!