台風が上陸し、停電や浸水など被害を出すことが多くなってきました。
今回は、台風時の窓ガラスが割れる風速・風圧、
また強化ガラスやご自宅・マンションの窓ガラスがどれくらいの風速・風圧に耐えられるのか、割れる原因を紹介します。
台風時の窓ガラスが割れる風速・風圧や対策・原因は?
台風時の窓ガラスが割れる風速・風圧や対策はどのようなものでしょうか?
窓ガラスが耐えられる風速・風圧や原因は?:マンションの窓ガラス強度
窓ガラスはどれくらいの風速・風圧に耐えることができるのか気になるかもしれません。
台風の風速が窓ガラスの耐性よりも低いのであれば、対策をしなくてもよいのではないか?と思うかもしれませんが、基本的には風圧によって割れることはほとんどありません。
風によって飛ばされた石やトタンなどの飛散物が窓ガラスに当たることでヒビが入ったり割れたりします。
Yahoo!不動産によれば、東京都八王子市のマンションの場合は
高さ | 耐えられる風速 |
5m | 風速25.82m/s |
11m | 風速28.78m/s |
15m | 風速29.91m/s |
20m | 風速30.87m/s |
このようになっているそうです。
単純に考えれば、台風の情報としてニュースで伝えられる風速、特に最大瞬間風速がこれらの数値よりも上か下かで判断すれば良いということになります。
ただし、窓ガラスの強度も経年劣化していき周辺の環境によって風速も変わってきます。
台風の風速・風圧に耐えられたとしても、飛散物で割れてしまうことが多い事実に変わりはありません。
気象庁の風速の目安は?:風速20m/sから窓ガラス割れる
台風時の窓ガラスが割れる原因は主に飛散物の影響です。
気象庁の風速の目安は次のようなものです。
平均風速 | 被害の例 |
10〜15m/s | 取り付けの不完全な看板やトタンが飛び始める |
15〜20m/s | ビニールハウスが壊れ始める |
20〜25m/s | 鋼製シャッターが壊れ始め、風で飛ばされたもので窓ガラスが割れる |
25〜30m/s | ブロック塀が壊れ、取り付けの不完全な屋外外装材が剥がれ、飛び始める |
30m/s〜 | 屋根が飛ばされたり、木造住宅の崩壊が始まる |
引用:風速の目安
気象庁の風速の目安に明記してくれている通り、風速20〜25m/sで窓ガラスが割れる被害が出始めるようです。
あなたの住んでいる地域の風速が20m/s以上になるようだと、対策をしておくべきだと言えます。
Yahoo!が全国の風予測情報を発信しています。
窓ガラスが割れないための対策をすべきかの参考として活用しても良いでしょう。
台風時の窓ガラス・強化ガラスは割れるか対策は?
台風字の窓ガラスや強化ガラスはどれくらいで割れるのでしょうか?
正しい対策は何があるのか見ていきましょう。
窓ガラスの耐えられる圧力は?:製造元に確認
すでに台風が近づいてきてしまっている時には窓ガラスを通常の厚みのものから、強化ガラスや鉄線の入ったものに交換する、雨戸を設置するといった工事は現実的ではありません。
しかし、台風などへの予防策として窓ガラスが割れないようにするために知識をつけておくことは重要です。
そのためには、マンションやご自宅の窓ガラスがどれくらいの圧力まで耐えられるのか?を確認する必要があります。
- 窓の定格設計圧力を調べる
- 設計圧力を風速に変換する
窓の定格設計圧力を調べる
まずは窓の定格設計圧力を調べましょう。
窓の製造番号や資料、あるいは製造元に問い合わせることで判明します。
一般的には約73kg/m2の圧力に耐えられるように住宅の窓は設計されています。
身長ほどの高さがあるベランダなどに面した窓ガラスの場合は約2倍の約140kg/m2と考えてよいでしょう。
もちろんヒビが入っていたり、劣化しているとこれよりも耐えられる圧力は下がってきます。
設計圧力を風速に変換する
続いて窓ガラスの定格設計圧力を風速(m/s)に変換し、どれくらいの風の強さまで耐えることができるのかを調べます。
個々の自治体で観測した最大風速に基づいて、窓ガラスの設計圧力が設定されています。
今までにも多く台風被害があった地域の場合は強風にも耐えられるだけの設計圧力になっています。
強化ガラスよりも合わせガラスかフィルム貼りガラス
マンションのように高所にある窓ガラスも、台風などの強風に煽られれば割れてしまったり、割れた窓ガラスが飛んでいき別の建物へ被害を与える可能性があります。
落下した場合に、マンションの下を歩いている人にぶつかる危険性もあります。
できる限り割れにくいもの、割れてもガラス片が飛び散らないものを設置しておくべきです。
アメリカでは1970年代からハリケーン被害を受けて米国土木学会(ASCE)が、飛散物の衝突に対する窓ガラスの性能基準を定めています。
日本建築総合試験所建築物理部の西村宏昭部長によると、一般的に割れにくいガラスとして良いと思われる鉄線入りのガラスや強化ガラスでさえも、2gの鋼球(衝突速度・約40m/s)や2kgの木材(衝突速度・約12m/s)が貫通すると言います。
鉄線入りのガラスや強化ガラスと異なり、合わせガラスは割れてしまったものの大きな穴も開きませんでした。
また、室内側からフィルムを貼ったガラスもガラスの飛散を抑えることができたと報告しています。
まとめ
・窓ガラスが耐えられる風速・風圧や原因は?:マンションの窓ガラス強度
基本的には風圧によって割れることはほとんどありません。
風によって飛ばされた石やトタンなどの飛散物が窓ガラスに当たることでヒビが入ったり割れたりします。
・気象庁の風速の目安は?:風速20m/sから窓ガラス割れる
気象庁の風速の目安に明記してくれている通り、風速20〜25m/sで窓ガラスが割れる被害が出始めるようです。
・窓ガラスの耐えられる圧力は?:製造元に確認
一般的には約73kg/m2の圧力に耐えられるように住宅の窓は設計されています。
・強化ガラスよりも合わせガラスかフィルム貼りガラス
合わせガラスや室内側からフィルムを貼ったガラスもガラスの飛散を抑えることができます。
いつもたくさんのコメントありがとうございます。他にも様々な情報がありましたら、またコメント欄に書いてくださるとうれしいです。