韓国ドラマ「キルミー・ヒールミー」第10話でオ・リジンを迎えに来た兄リオンがシンセギに対して放った言葉。
あれはいったいどういう意味だったのか?を解説します!
スンジンの人間とはどういう意味か|キルミーヒールミーの結末ネタバレ
韓国ドラマ「キルミー・ヒールミー」第10話でリオンがシンセギに対して言った「スンジンの人間」とはどういう意味なのでしょうか?
韓国ドラマ「キルミー・ヒールミー」第10話のあらすじ
まずは、簡単に韓国ドラマ「キルミー・ヒールミー」第10話のあらすじを見ておきましょう。
9話でうなされていたチャ・ドヒョンのために、リジンは同じベッドで眠ることになり、10話はその目覚めから始まりました。
目覚めた彼はドヒョンではなくシンセギに変わっており、シンセギは解任されたはずのリジンが未だ傍におり、ましてや同じベッドの上にいることに憤慨。
ドヒョンとリジンの関係が進めば、シンセギは消える運命にあり、均衡を保っていたドヒョンとシンセギの関係性を破壊したのはドヒョンだと決めつけ、リジンの説得もむなしく家を飛び出します。
「ドヒョンの世界を壊す」と決めたシンセギは、ドヒョンの女(だと決めつけている)チェヨンの元に現れ、会社には奇抜な格好のままで会議を打ち壊しつつ成果を上げ、驚異のイメチェンに色めき立つ女性社員たちと一部男子・・・。
そして、「スンジンの人間」と関係のありそうなエピソードは
- シンセギはドヒョンが失った1年間の記憶を保持している
- ドヒョンの母はその記憶と深い繋がりがある
といったところでしょうか。
そしてシンセギから母の存在が虐待と多重人格を生み出す重要な役割を担っていたことが告げられます。
その後、家に戻ったシンセギがリジンに荷造りをして出かける準備をするように指示をし、出かけようとした際に兄リオンと出くわしてしまいます。
リオンがリジンを実家に連れ戻そうとするのをシンセギは阻止しようとしますが、リオンはドヒョンが多重人格だというスキャンダルを言いふらすと脅迫して従わせようとします。
それでもすぐには言うことを聞かないシンセギは、「兄だから連れ帰る権利がある」というリオンに対して
「何が兄だ」と、リオンの心の中にある血の繋がらない妹に対する恋心を突いた発言で対抗します。
すると、リオンはさらなる切り札である
「資格がないのはお前だ」
「お前は・・・スンジンの人間だろ」
と詰め寄りトドメを刺します。
この発言によってシンセギは凍り付き、リオンはリジンを連れ帰ってしまう・・・という流れでした。
スンジンの人間とはどういう意味か
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この時点では、スンジンの人間とはそのままに「スンジン財閥の人間」だということが言えます。
ただし、単にこれだけでは核心を突いたセリフにはなり得ません。
このリオンの発言を説明するには、キルミー・ヒールミーの完璧なネタバレも含むことになってしまいます。
ここで状況を整理します。
- 兄リオンは真実を知っている
- 過去に虐待の事実があった
- 虐待現場にはドヒョンとリジンがいた
この3つは間違いない事実です。
そして第10話の時点で視聴者にも分かっている情報としては
どうやらドヒョンに虐待されていた過去があるっぽい
という点です。
シンセギが多重人格が起こりうる条件として
- 加害者
- 被害者
- 傍観者
の3つの要素がある状況で虐待が行われたと言っているため、ここまでの流れを踏まえれば
- 加害者・・・昏睡状態のドヒョン父
- 被害者・・・ドヒョン
- 傍観者・・・ドヒョン母
ということになります。
しかし、この程度であれば「ドヒョンには耐えられないショックな出来事」だとは考えにくいでしょう。
特にリジンの存在の必要性に欠けます。
また、ドヒョン父が昏睡状態にある出来事はこの時点で不明ですが、実の子であるドヒョンを虐待し、それを母も傍観している状況が生まれるのか?という点も気がかりです。
もちろん、昨今の事件であるように家庭内暴力や虐待は頻発しているため、起こっても不思議ではないと私たちは勝手に納得してしまいます。
キルミー・ヒールミーの脚本の上手いところです。
つまり、ここが落とし穴で虐待をされていた人間はドヒョンではなく、リジンだったと仮定すれば納得しやすいです。
ではどのような状況であれば、リジンとドヒョンが同じ環境で生活することになり、さらにはリジンが虐待を受ける状況が生まれるのか?
その答えとして、リジンの本当の母ミン・ソヨンの存在でした。
※長くなってしまったので端的に結末ネタバレをまとめると以下のとおりです。
- リジンの本名はドヒョン、ドヒョンの本名はジュニョンだった
- 虐待されていたのは幼少期のリジン(ドヒョン)
- ドヒョン(ジュニョン)こそが傍観者
- ドヒョン(ジュニョン)がいたことが虐待の原因の一つ
- リジン(ドヒョン)を虐待から救うために火災を起こしたのがシンセギ
- 火災現場から救出されたジュニョンがドヒョンの名を騙った(奪った)
- 火災現場からリジン(ドヒョン)を救出したのが今のリジンの母
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キルミーヒールミーの結末ネタバレ
では、改めて詳しく見ていきましょう・・・。
ミン・ソヨンとドヒョンの父
ミン・ソヨンとドヒョンの父はスンジン財閥の同僚であり、夫婦でもありました。
実力ではミン・ソヨンが優っており、スンジン財閥会長チャ・ゴンホからも厚い信頼を得ていました。
実の息子でありながら、妻に仕事面の評価で負けていることに我慢できなかったドヒョンの父は離婚を決めるとともに会社からも姿を消し、行方不明となっていました。
ミン・ソヨンは一族経営のスンジン財閥と関係がなくなったことでその職を辞し、アメリカで新たな生活を始めていましたが、チャ・ゴンホ会長はミン・ソヨンがスンジン財閥には不可欠な存在だと確信していました。
そのため、アメリカまで説得に赴きますがそこでミン・ソヨンに子供がいたことを知ります。
それが幼きリジンでしたが、父親を亡くしていたこともあり戸籍を持てずにいました。
チャ・ゴンホ会長はミン・ソヨンに交渉を持ちかけます。
- 預かっている離婚届はまだ役所に出していない
- その娘をドヒョンの父とミン・ソヨンの間に生まれた娘として戸籍に入れてやる
- だから会社に戻ってきてくれ
- ドヒョンの父は絶縁状態だからバレることはない
この提案にミン・ソヨンは乗ってしまいます。
ドヒョンの母ソ・テイムは、行方不明になってしまったドヒョンの父に娘がいたことに驚くとともに感激し、あたたかく迎え入れられます。
ここでリジンが手に入れた名前こそが「チャ・ドヒョン」でした。
ジュニョンとフェリー・パク
そのころ、ドヒョンの父は本来の身分を隠して釣りをしながら悠々自適な生活を送っていました。
ジュニョン(後のチャ・ドヒョン)という名の一人息子と妻を持ち「自由」を謳歌していましたが、妻(ドヒョンの母)はドヒョンの父の正体を知っており、金のために結婚していました。
(この際に話していた「自由」を愛する人と、自分の船を持ちたいというドヒョンの父の夢や当時の性格から「フェリー・パク」が生まれました)
そのことを気に入らなかったドヒョンの父は、貧しいながらも自由を手に入れた今の生活を続けようと思っていましたが、就学年齢にもうすぐなるジュニョンは、ドヒョンの父が身分を偽っているため戸籍を持てずにいました。
そのため役所から通知が来るわけもなく、このままでは学校にも通えません。
妻の説得と愛するジュニョンのために、ドヒョンの父は絶縁したチャ・ゴンホ会長に謝罪することを決意します。
チャ・ゴンホの誤算
これが運命の別れ道の2つ目でした。
スンジン財閥に戻ったドヒョンの父は、見ず知らずの少女が「お前の娘だ」として平然と暮らし、離婚したはずの女がそこにいることに愕然とします。
もし、ドヒョンの父が普通の男であれば、結婚した妻を抱いた経験があるため「もしかするとあの時にできた子供かもしれない」と思えたでしょう。
チャ・ゴンホも言いくるめられると思っていました。
しかし、プライドが高く嫉妬に狂っていたドヒョンの父は、ミン・ソヨンを抱いたことは一度もなく、そんな女とその娘には憎さしか抱くことができませんでした。
それからしばらくして、ミン・ソヨンとチャ・ゴンホ会長は事故死してしまいます。
この事故は会長とミン・ソヨンの失脚を願っていたドヒョンの父とギジュンの父が計画したもので、軽い事故を起こす予定が命まで奪う結果になったことがドヒョンの父の自白によって発覚します。
(この情報をチャ・ドヒョンが得たことで、最終回で行われた総会でチャ・ドヒョン失脚を狙ったギジュン親子を退けることに成功)
リジンの虐待の始まり
事故死によって後ろ盾を完璧に失ってしまったリジン(当時はチャ・ドヒョン)の虐待の日々が始まってしまいます。
リオンとドヒョン(当時はジュニョン)は仲が良かったのですが、ドヒョンの父はリジンを隔離するようになります。
ドヒョンが何か失敗をするたびに、ドヒョンを叱る代わりにリジンを虐待しました。
それでもなお、ドヒョンは夜10時をお互いが出会える時間と決めて、こっそりとリジンの元を訪れては一緒に遊んでいました。
シンセギ誕生
そして運命の日、ドヒョンの父がついに「ジュニョン」を公式に実の息子だと社交界に披露するパーティが催された夜。
学校から戻ったドヒョン(当時はジュニョン)は、地下室に隔離されているリジン(当時はドヒョン)にこっそりと食事を持っていきます。
息子をお披露目しようとしていたドヒョンの父は、息子が見当たらないため辺りを探しドヒョン(当時はジュニョン)が地下室にいるのを発見します。
すぐにリジン(当時はドヒョン)への虐待が始まり、必死に懇願するドヒョン(当時はジュニョン)の声は聞き入れられませんでした。
すると、どこからともなく「力を貸してやる」という声が聞こえ、ドヒョン(当時はジュニョン)はその声に従うことでシンセギが生まれます。
シンセギの名は近くにあった「新世紀マッチ」というマッチ箱の名称から命名されました。
シンセギは近くにあった灯油とマッチを手に、地下室に火を放ちます。
慌てたドヒョンの父は地下室を飛び出すとともに、近くに茫然と立ち尽くすドヒョン(当時はジュニョン)を抱えて避難します。
火の手は地下室からどんどん燃え広がり、パーティどころではなくなっていました。
無事にドヒョン(当時はジュニョン)を救急隊員に引き渡したドヒョンの父は、「リジン(当時はドヒョン)を助けて」という言葉を受けて再び火の海に引き返します。
なんとか地下室にたどり着いたドヒョンの父でしたが、すでにそこにリジン(当時はドヒョン)の姿はなく、ドヒョンの父は満身創痍のままその場に倒れ込んでしまい、昏睡状態になってしまったのでした。
そして、救急車に乗せられたドヒョン(当時はジュニョン)は、救急隊員の問いかけに対して自分の名前をジュニョンではなく「ドヒョン」と名乗ります。
この判断にドヒョンの名を利用しようという思惑があったのか、それとも自分の人格の一つとして(おそらくは火事で助からなかった)ドヒョンを生かそうとしたのかは不明ですが、ストーリー上は後者だと判断されています。
リジン(当時はドヒョン)は、パーティの料理人として働いていた今のリジンの母によって救出され、ドヒョンではなくオ・リジンの名を与えられて新しい人生を歩むことになります。
本物のドヒョンがいなくなったことで、ジュニョンは戸籍にあったチャ・ドヒョンを奪うことになりました。
本来は女として登録されていたチャ・ドヒョンが男になれたのは、ひとえにスンジン財閥のなせる技でしょう。
こうした一連の出来事を、リオンは独自の捜査網を駆使して調べ上げていたと言えます。
妹リジンの身に起きていたことと、虐待を傍観してあまつさえその戸籍を奪ったチャ・ドヒョンに対して、(本人の望んだことではないと分かっていても)強い憎しみがありました。
それが「お前は・・・スンジンの人間だろ」という言葉に凝縮されていたという訳です。
シンセギ自体は、リジンに対してチャ・ドヒョンがその罪の片棒を担いでいたことを自覚し強く後悔しているため、たびたび「お前が欲しいならスンジンをくれてやる」のような発言をしていました。
こうした贖罪の思いはリジンにも届き、結果としてドヒョンの父を許す心を持つとともに、2人は虐待の過去を乗り越えることができました。
まとめ
・韓国ドラマ「キルミー・ヒールミー」第10話のあらすじ
韓国ドラマ「キルミー・ヒールミー」第10話のあらすじを簡単にまとめています。
・スンジンの人間とはどういう意味か
- リジンの本名はドヒョン、ドヒョンの本名はジュニョンだった
- 虐待されていたのは幼少期のリジン(ドヒョン)
- ドヒョン(ジュニョン)こそが傍観者
- ドヒョン(ジュニョン)がいたことが虐待の原因の一つ
- リジン(ドヒョン)を虐待から救うために火災を起こしたのがシンセギ
- 火災現場から救出されたジュニョンがドヒョンの名を騙った(奪った)
- 火災現場からリジン(ドヒョン)を救出したのが今のリジンの母
・キルミーヒールミーの結末ネタバレ
「スンジンの人間」という発言の解説とともに、結末ネタバレを紹介しています。
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