スマホやPCのブルーライトは目に良くないと言われています。
今回は、スマホのブルーライトの危険性について、
失明や癌、不眠といった症状やブルーライト用のメガネの効果がないのか?
ブルーライトを浴びると気持ち悪くなるといった現象について解説します。
スマホのブルーライトの危険性!
スマホのブルーライトの危険性はどのようなものがあるのでしょうか?
ブルーライトとは何か?:LED照明も発している
ブルーライトはスマホやPC、タブレットなどのディスプレイが光るために使われているものです。
ブルーライトというぐらいなので、青色かと言えばそんなことはなく、LED照明にも使用されており私たちの身近なものでもあります。
もともと自然界にも存在していたもので、太陽の光にもブルーライトが含まれています。
本来は太陽光のように遥か彼方から照らされていたため、特に人体に有害ということもありませんでした。
しかし、波長が短く強い光であるためスマホのディスプレイのように数センチ〜数十センチの距離でブルーライトを浴びることで、今まででは考えられなかった危険性が分かってきています。
スマホのブルーライトの危険性は?:老化・網膜細胞の損傷
スマホやPCや家電製品のディスプレイで使用されているブルーライトが私たち人間にとってあまり良くはないと言われています。
寝る前にスマホの画面を見ていると、ブルーライトの影響で脳が活性化して眠れなくなってしまうといった話があったり、ブルーライトを軽減するために対策されたメガネが販売されていたりします。
2019年10月17日にオレゴン州立大学の研究で
ブルーライトを長時間浴びていると私たちの寿命にも影響を与える可能性があることが分かりました。
- 寿命が短くなる・老化
- 脳や網膜細胞の損傷を引き起こす
- 運動障害
さらにこの研究では、発光ダイオードによって青色の波長が脳だけでなく網膜細胞にも損傷を与えていることが示唆されています。
しかも、たとえ私たちの目がスマホやPCなどのブルーライトを浴びていないとしても発せられるブルーライトを浴びることで影響を受けてしまうと言います。
実験の内容は?:ハエの運動障害も確認された
実験ではキイロショウジョウバエにブルーライトを毎日12時間浴びさせることでどのような影響があるのかを研究しています。
実験に使用されたブルーライトはスマホやタブレットなどで使用されている波長に似たものです。
その結果、ブルーライトが老化を促進することが分かりました。
また、ブルーライトを浴びていたハエは網膜細胞や脳のニューロンに損傷が起こり、運動障害を引き起こしていました。
そのため、囲いの壁を登るなどの一般的なハエとしての行動が減少していました。
また、実験で用いられたハエの一部は目を持たない突然変異体なので、目からブルーライトを浴びることが物理的に不可能でした。
しかし、そのようなハエであっても脳の損傷や運動障害を引き起こしていたことから、目からブルーライトを取り入れなかったとしても害を受けることが分かりました。
私たち人間にとっても太陽光のような自然の光を浴びることは、体内時計のリセットや摂食・睡眠をコントロールするうえで不可欠です。
ホルモンの生成や細胞の再生といった生きるために必要なことのスイッチにもなっています。
しかし、ブルーライトを過剰に浴び続けることで睡眠や体内時計が狂ってしまう可能性があります。
ブルーライトと聞くとスマホやPCを連想しますが、LEDもブルーライトを放出するものの一つで日本でも徐々に普及率が上がってきています。
LEDは蛍光灯と異なり、取替の手間が少なく費用も安くなったり発熱量が少なくエネルギーが無駄にならないといったメリットがあります。
しかし、今までにLED照明が人体や寿命にどのような影響を与えるのかを長期的に測った実験が行われてこなかったことも事実です。
現状ではハエの実験で示唆された段階で、今後は人間にも同様の影響があるのかが証明できるかという研究が進められます。
ブルーライトで失明や癌・メガネの効果ないし気持ち悪い理由は?
ブルーライトを浴びることで失明や癌になったりするリスクは上がるのでしょうか?
ブルーライト用のメガネに効果はないのか?
ブルーライトを浴びると気持ち悪くなる理由はなんでしょうか?
ブルーライトに発がん性:乳がん・前立腺がんのリスクが約2倍
2018年4月25日、バルセロナグローバルヘルス研究所によると、
ブルーライトを夜中に浴びることと乳がんや前立腺がんの発症率に相関関係があることを示唆しました。
かねてから、WHOの国際がん研究機関は夜勤の人には発がん性があると注意喚起しており、夜間にブルーライトを浴びる(スマホやPCのディスプレイなど)ことで
- 概日リズム(いわゆる体内時計)の乱れ
- 乳がんや前立腺がん
に影響を与えていることが分かりました。
ブルーライトがメラトニンの生成と分泌量の減少を引き起こすことが分かりました。
また、スペインのマドリードとバルセロナの屋外でブルーライトを浴びることでどのような違いが生まれるのか実験が行われました。
両方の都市で、ブルーライトを多く浴びた人ほど乳がんや前立腺がんの発症リスクが1.5〜2倍にも跳ね上がっていたことが分かりました。
ブルーライトで失明する可能性がある?:黄斑変性症による失明
今のところ、世界的にもスマホやPCのブルーライトを浴び続けたことで失明したという事例は発見することができませんでした。
スマホやPC、タブレットというものの普及からまだ10年程度であること、性質上ブルーライトは少しずつ細胞を傷つけていくため、実害が出るには時間がかかると言えます。
また、加齢であったり別の要因も絡んでくるため、仮に失明している事例があったとしてもブルーライトを浴び続けたことによる失明だという証明をすることは非常に困難だと言えます。
しかし、スマホやPC、タブレットやLED照明などが発するブルーライトが網膜細胞を傷つけていくことは事実です。
ハーバード・ヘルス・パブリッシングによると、ブルーライトは黄斑変性症を引き起こす原因となっており、黄斑変性症はアメリカでは65歳以上の人たちが失明する原因の一般的な症状でもあります。
ブルーライトで気持ち悪い原因・理由は?
ブルーライトを浴びると気持ち悪いと感じる人がいます。
ねよ
さすがにブルーライト浴びすぎて気持ち悪い…、— ら。@荷物しおり (@alpheratz_1061) August 31, 2019
実際にはブルーライトそのものに気持ち悪さをもたらす効果はありません。
ブルーライトを浴び続けることで気持ち悪いと感じる原因は、画面の見過ぎによる眼精疲労にあると言えます。
スマホやPC、タブレットを見ている人はまばたきの回数が減ってドライアイになると言われています。
順番としては
- 長時間画面を見続けてまばたきの回数が減り、ドライアイになる
- 目の乾き・痛みを感じる
- 眼精疲労
- 吐き気・頭痛・肩こり
といった流れです。
ブルーライト対策メガネは効果ない?:研究者はアンバーレンズを推奨
ブルーライトを軽減・カットする加工が施されたメガネというものが販売されています。
なんとなく目に悪そうだし、ちょっとのお金で目の健康を保てるならと思い、たまにしか買い換えないメガネなので私もオプションを追加しています。
しかし、こちらもハーバード・ヘルス・パブリッシングによると、ブルーライトを遮断・軽減するレンズというものは事実ではないようです。
普通のメガネと比べて疲労度が軽減されたり、睡眠の質が改善されたといった科学的な証明は現段階では一切なされていません。
研究者はブルーライトカットのメガネではなくアンバーレンズ(オレンジ・琥珀色のサングラス)がブルーライトを除去して網膜を保護すると主張しています。
また、最近のスマホやPC、タブレットはブルーライトの放出をブロックする設定をすることができるものも増えています。
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まとめ
・ブルーライトとは何か?:LED照明も発している
ブルーライトはスマホやPC、タブレットなどのディスプレイが光るために使われているものです。
・スマホのブルーライトの危険性は?:老化・網膜細胞の損傷
- 寿命が短くなる・老化
- 脳や網膜細胞の損傷を引き起こす
- 運動障害
・実験の内容は?:ハエの運動障害も確認された
ブルーライトを浴びていたハエは網膜細胞や脳のニューロンに損傷が起こり、運動障害を引き起こしていました。
・ブルーライトに発がん性:乳がん・前立腺がんのリスクが約2倍
ブルーライトを多く浴びた人ほど乳がんや前立腺がんの発症リスクが1.5〜2倍にも跳ね上がっていたことが分かりました。
・ブルーライトで失明する可能性がある?:黄斑変性症による失明
今のところ、世界的にもスマホやPCのブルーライトを浴び続けたことで失明したという事例は発見することができませんでした。
・ブルーライトで気持ち悪い原因・理由は?
ブルーライトを浴び続けることで気持ち悪いと感じる原因は、画面の見過ぎによる眼精疲労にあると言えます。
・ブルーライト対策メガネは効果ない?:研究者はアンバーレンズを推奨
普通のメガネと比べて疲労度が軽減されたり、睡眠の質が改善されたといった科学的な証明は現段階では一切なされていません。
いつもたくさんのコメントありがとうございます。他にも様々な情報がありましたら、またコメント欄に書いてくださるとうれしいです。
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