沖縄にある首里城の大半が全焼したというニュースが2019年10月31日にありました。
今回は、首里城は今までに何回燃えたのか、今回で何回目なのか?
また、再建期間は何年かかりいつまでなのか、費用はいくらくらいなのかを紹介します。
首里城は今まで何回燃えた・何回目?
首里城は今までに何回燃えたのか、今回で何回目なのでしょうか?
首里城とは何か?:琉球王朝のお城
首里城は沖縄県那覇市にあるお城です。
琉球王朝があった頃の王城で、沖縄でも最大規模の城でした。
1993年には大河ドラマ「琉球の風」の舞台にもなり、2,000円札として首里城の守礼門が紙幣にデザインされたりしてきました。
首里城は琉球王朝にとって王城であったため、政治や外交・文化の中心地としての機能を有していましたが、それだけでなく宗教的にも重要な聖域を有しているという特徴があります。
沖縄県が2018年に行った観光統計実態調査では観光客の訪れるスポットとして41.1%の得票で2位に輝く知名度と人気を誇っています。
首里城は今までに何回燃えた・今回で何回目?:5度目の全焼
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首里城は今までに4回燃えており、そのたびに再建が行われてきました。
今回で5回目となりました。
自然発火なのか、事故か事件かは現在のところ不明ですが、首里城は燃えやすい特徴を持った建造物であるようです。
- 木造建築
- 桐油が赤い塗装に使われている
以上の2点が今回の被害で全焼となった建物が多くなった原因だと言われています。
今までの火災をまとめると以下のようになります。
1度目 | 1453年 | 琉球王朝の王位継承をめぐる内乱で全焼 |
2度目 | 1660年 | 失火により全焼 |
3度目 | 1709年 | 失火により全焼 |
4度目 | 1945年 | 第2次世界大戦でアメリカ軍の攻撃で全焼 |
5度目 | 2019年 | 今回の火災 |
2度目と3度目の全焼の原因は定かではありません。
4度目の第2次世界大戦を「燃えた」とすべきかは判断が分かれます。
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首里城の再建期間は何年かかる・いつまでや費用は?
首里城の再建期間は何年かかるのか、いつまで行われるのでしょうか?
修復費用は総額いくらぐらいになる予定なのでしょうか?
首里城の再建期間は何年かかる・いつまで?:最短で3年
2019年10月31日の全焼を受けて、今後、首里城の修復が政府の協力もあり行われていくものと予想されます。
しかし、現段階では具体的に何年かかるのか、いつまで行われるのかは未知数です。
今までの4度にわたる再建期間から、およその期間がどれくらいなのかを予想することはできるでしょう。
1度目 | 1453年 | 琉球王朝の王位継承をめぐる内乱で全焼 |
不明 | 再建(1609年には存在していた) | |
2度目 (11年) |
1660年 | 失火により全焼 |
1671年 | 再建 | |
3度目 (3〜6年) |
1709年 | 失火により全焼 |
1712〜1715年 | 再建 | |
4度目 (74年) |
1945年 | 第2次世界大戦でアメリカ軍の攻撃で全焼 |
2019年 | 再建 | |
5度目 | 2019年 | 今回の火災 |
1度目は再建が何年に行われたのかが史実に残されていません。
4度目の第2次世界大戦の全焼を受けての再建は、1957年から少しずつ工事がすすめられていましたが、工事が国主導で着手されたのは1989年であるため一概に何年の月日が必要だったかは明言しにくいです。
第2次世界大戦前の首里城は下の画像のような状態でした。
これが、第2次世界大戦でアメリカ軍の攻撃で全焼して本当に壊滅状態となりました。(下の画像)
その後、徐々に1957年から工事が行われており、1989年から国主導で工事が行われ始めます。(下の画像)
柱を打つところからなされているため、実質的には1989年から再建工事が始まったと言ってしまって良いでしょう。
その後、1992年にはおよその正殿の外観が完成しています。(下の画像)
国主導で工事が行われることで3年でこれほどまでに進むというのはすごいことです。
内部まで再建を完了するとなれば、
1989年〜2019年=30年
がかかると考えられます。
しかし、正殿に絞れば3年程度で外観の姿を見ることができるのかもしれません。
2019年の損傷は
全焼が
- 正殿
- 北殿
- 南殿・番所
- 書院・鎖之間
- 黄金御殿池(奥書院を含む)
- 二階御殿
半焼が
- 奉神門
と言われています。
忠実な琉球王朝時代の工法を再現しようとするならば、4度目の再建と同じくらいの期間がかかると考えられます。
職人の人材確保や木材の確保に課題があると言われていますが、世界遺産でもある首里城にどれほど協力を注いでもらえるか?という点が期間の長さにも大きく影響すると言えます。
首里城の修復費用はいくら?:前回は約240億円
首里城は今までに4度の全焼被害にあっており、そのたびに修復・再建が行われてきました。
戦前の記録で修復費用がいくらだったのかは見つけることができませんでした。
第2次世界大戦のアメリカ軍による攻撃で全焼した4度目の被害からの修復費用には70億円や物価上昇で108億円などといった噂がネット上に氾濫しています。
琉球新報によると1945年の全焼を受けて、1986年〜2018年度までの33年間で総事業費は約240億円以上だったと報じました。
首里城は国営公園の建造物であり、すでに政府も迅速に対応する旨を公表しているため、速やかに予算が組まれて再建工事が行われるものと考えられます。
ただ、第2次世界大戦の全焼からの再建とは状況が異なるため、同額の240億円の修復費用がかかるかどうかは不明です。
首里城は火災保険に加入していたそうですが、スプリンクラーの設置を怠っていたこともあり、規模的にもどこまで補償されてどこからが国費で賄われるのかは今後の展開を待つしかありません。
まとめ
・首里城とは何か?
首里城は沖縄県那覇市にあるお城です。
琉球王朝があった頃の王城で、沖縄でも最大規模の城でした。
・首里城は今までに何回燃えた・今回で何回目?
首里城は今までに4回燃えており、そのたびに再建が行われてきました。
今回で5回目となりました。
・首里城の再建期間は何年かかる・いつまで?:最短で3年
正殿に絞れば3年程度で外観の姿を見ることができるのかもしれません。
職人の人材確保や木材の確保に課題があると言われていますが、世界遺産でもある首里城にどれほど協力を注いでもらえるか?という点が期間の長さにも大きく影響すると言えます。
・首里城の修復費用はいくら?:前回は約240億円
1945年の全焼を受けて、1986年〜2018年度までの33年間で総事業費は約240億円以上でした。