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サンマ乱獲の海域はどこ?漁獲量減少の原因と中国韓国や日本の上限枠の意味についても

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サンマが中国や韓国によって乱獲されているため、漁獲量の制限を設けることになりました。

今回はサンマの乱獲が行われている海域はどこなのか?

また、中国や韓国の影響で日本の漁獲量が減少しているのか、その原因についても紹介していきます。

サンマ乱獲の海域はどこで中国韓国・日本の上限枠の意味は?

中国や韓国によってサンマの乱獲が行われている海域はどこでしょうか?

サンマ乱獲に対して漁獲量上限55万トン

日本でのサンマの漁獲量が減少傾向にあり、これは中国や韓国などが乱獲をしているためだと言われています。

そこで、日本が主導して北太平洋漁業委員会(NPFC)という組織でサンマの漁獲量の上限を設けることが決まりました。

日本国内の漁業関係者は近年のサンマ漁獲量の減少の理由が中国の乱獲にあるとして、漁獲量上限の設定で乱獲が抑えられると喜んでいます。

漁獲枠として、2020年は北太平洋漁業委員会(NPFC)に参加する8か国で獲ってよい上限を55万6250トンとし、中国や台湾が獲りに行っている公海の漁獲枠を33万トンに制限することになりました。

国や地域別の上限は来年改めて話し合われる予定です。

サンマ漁獲量上限55万トンの課題や意味があるか?

日本国内の漁業関係者からは、サンマ漁獲量の上限設定を好意的に受け止めており、これで資源が回復するといった声があります。

しかし、北太平洋漁業委員会(NPFC)が決めた上限枠55万トンには意味がないのではないかという声もあります。

北太平洋での2018年サンマ漁獲量は約44万トンであり、資源回復を目指すなら獲り過ぎている今の漁獲量よりも下げないと意味がありません。

当初、日本は上限枠45万トンを提案していましたが中国などが反対したため協議が難航し、止むなく55万トンまで引き上げられました。

 

また、上限枠設定に反対していた国が同意するに至った理由には、55万トンへの引き上げだけでなく、ヨーロッパの影響もあると考えられています。

ヨーロッパでは北太平洋とは異なり、より厳格な漁獲枠がさまざまな魚で決められるようになりました。

そのため、ヨーロッパで漁業をしていた人たちの手が空いてしまい、漁獲枠を設定していない北太平洋がターゲットとされていました。

北太平洋漁業委員会(NPFC)に加盟する国は、新たなライバルが登場することを恐れて漁獲枠を設定することで「ヨーロッパがサンマをとれる余地はないよ」と主張することにしました。

サンマ漁獲量の上限枠の意味や理由は?

したがって、サンマ漁獲量の上限を北太平洋漁業委員会(NPFC)が設定したことには3つの意味があります。

  • 漁獲量の上限を決めて獲り過ぎを防ぎ、サンマ資源の回復を図る
  • 中国や台湾の乱獲を防止する
  • ヨーロッパがやってこないように妨害する

サンマ乱獲の海域はどこ?

中国や台湾がサンマの乱獲をし続けており、日本に影響が出ていると言われています。

サンマの乱獲が行われている海域はどこなのか?みていきましょう。

北太平洋のサンマの分布や漁場を示したのが下の画像です。

引用:国際漁業資源の現況

北部の黄色いエリアで成長し、冬になると南部の温かいオレンジのエリアにサンマは移動していきます。

その移動に際して、日本は水色の日本近海を移動するサンマを捕獲してきました。

しかし、日本の漁獲量が減っている原因と言われているのは、ピンク色のエリアです。

ピンク色のエリアは公海なので、中国や台湾は船を出してサンマを獲りにここまでやってきます。

引用:国際漁業資源の現況

ピンク色のエリアでたくさんサンマを獲られると、水色の日本近海のエリアにはサンマがたどり着けないようなイメージが確かにあります。

しかし、中国や台湾の乱獲はそれほどすさまじいものなのでしょうか?

サンマ漁獲量減少の原因は中国韓国の乱獲?

サンマの乱獲をしていると言われる中国や台湾によって、日本の漁獲量の減少が起こっていると言われています。

本当に日本の漁獲量減少の原因なのでしょうか?

サンマの中国・台湾や日本の漁獲量は?

サンマの中国や台湾、日本の漁獲量を表したものが下の画像です。

引用:国際漁業資源の現況

乱獲をしていると言われている中国がサンマを獲り出したのは2012年になってからです。

日本の漁獲量に比べると圧倒的に少ない部類です。

平成30年度 サンマ長期漁海況予報のデータによると、

日本 台湾 中国
2012年 22.1 16.2 0.2
2013年 14.9 18.3 2.3
2014年 22.8 23.0 7.6
2015年 11.6 15.2 4.9
2016年 11.4 14.6 6.3
2017年 8.5 10.7 4.8

となります。

台湾は近年日本よりも漁獲量が高いことが分かりますが、中国が乱獲をしているという主張は誤りであると言えます。

サンマ漁獲量減少の原因は乱獲ではない?

サンマ漁獲量減少の原因は中国や台湾の乱獲によるものでしょうか?

そもそものサンマの分布量を見てみましょう。(下の画像)

1区や2区とありますが、北太平洋を便宜上グループ分けしたものです。

引用:国際漁業資源の現況

日本のサンマ漁獲量も減少して行っていますが、そもそものサンマの分布量が減少傾向にあったことが分かります。

ただし、だからといって中国や台湾の乱獲が原因ではないしこのままで良いとは言えません。

これからもっと多く獲っていくことが考えられるため、獲り過ぎを抑制する意味でも上限枠を設定することには意味があります。

しかし、55万トンの上限枠ではほとんど効果がないため、より厳格な上限枠を早期に設定する必要があります。

サンマが近年、分布量を減少させて行っている原因には何があるのでしょうか?

厳密に原因が何か?は特定されていませんが、太平洋の水温の上昇が影響していると言われています。

下の画像は2009年と2017年の水温の分布を表したもので、水温の低い部分が減っていることが分かります。

引用:国際漁業資源の現況

また、海水中のクロロフィルの濃度などが分布量に大きな影響を与えているのではないかと言われています。

まとめ

・サンマ乱獲に対して漁獲量上限55万トン

漁獲枠として、2020年は北太平洋漁業委員会(NPFC)に参加する8か国で獲ってよい上限を55万6250トンとし、中国や台湾が獲りに行っている公海の漁獲枠を33万トンに制限することになりました。

・サンマ漁獲量上限55万トンの課題や意味があるか?

北太平洋での2018年サンマ漁獲量は約44万トンであり、資源回復を目指すなら獲り過ぎている今の漁獲量よりも下げないと意味がありません。

・サンマ漁獲量の上限設定の意味や理由は?

  • 漁獲量の上限を決めて獲り過ぎを防ぎ、サンマ資源の回復を図る
  • 中国や台湾の乱獲を防止する
  • ヨーロッパがやってこないように妨害する

・サンマ乱獲の海域はどこ?

中国や台湾がサンマの乱獲をし続けており、日本に影響が出ていると言われています。

・サンマの中国・台湾や日本の漁獲量は?

乱獲をしていると言われている中国がサンマを獲り出したのは2012年になってからで、日本の漁獲量に比べると圧倒的に少ない部類です。

・サンマ漁獲量減少の原因は乱獲ではない?

中国や台湾の乱獲が原因ではないしこのままで良いとは言えません。

これからもっと多く獲っていくことが考えられるため、獲り過ぎを抑制する意味でも上限枠を設定することには意味があります。

 

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シゲゾウ
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