2019年夏、リクナビが内定辞退率の予測データを学生たちに無許可で企業に販売していたことが問題となりました。
今回は、リクナビに登録しても大丈夫なのか?
リクナビ問題を踏まえて今後はどうなるのか、信用できないし怪しいと感じる理由について紹介していきます。
リクナビ登録して大丈夫や今後は?
リクナビ問題が話題になり、2020年からの就職活動にも影響を与えそうです。
果たしてリクナビにこれからも登録して大丈夫なのか、今後はどうなっていくのでしょうか?
リクナビ問題・内定辞退率予測データの売買
リクルートキャリアが運営する「リクナビ」で学生の内定辞退率を過去の学生たちの統計情報やリクナビ利用率から予測し、そのデータを企業に販売していたことが大きな問題となりました。
多くの企業が就職活動にあたりリクナビに登録していないと申し込みすらできないようにしていたります。
もはや学生たちにとっては就職活動のためには登録せざるを得ないことを利用して職業安定法だけでなく、個人情報保護法にも触れる行為を行なっていたこと、
そしてその後の謝罪に関してもメールを送信するのみで解決しようとする重大さを理解していない対応が問題視されています。
公表している限りで38社が内定辞退率予測データを数百万円で購入していたとされています。
リクナビは登録して大丈夫?
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リクナビに今後登録しても大丈夫なのか、同じような事態は起きないのかという点に関しては「おそらく大丈夫」でしょう。
厚生労働省が職業安定法に基づき行政指導を行なったり、個人情報保護委員会がリクナビの個人情報管理体制の不備などに関して指導を行なっています。
少なくとも騒がれている当面の間は、今までのような体制ではなくなることが予想されますが、謝罪に関してもあまりにも杜撰な対応であったりするため事の重大さを理解していないようにも見受けられます。
兼ねてから行われてきたことであり、突然問題視されたことに対して納得が行っていないところがあると考えられます。
また、中央大学や関西学院大学などはリクナビを学生に推奨しない方針を示しています。
今後多くの大学が同じようにリクナビから距離を置いていくようになれば、リクナビ離れ、存続の危機もあり得ます。
リクナビの今後は?
リクナビなどの就職情報サイトは毎年80〜90万人の学生が登録しています。
就職活動には必須であり、2万〜3万社もの企業が高額な広告費を支払ってきました。
学生たちにとっても必須ツールというだけでなく、「就職活動をする学生の味方」のように感じられていたことも大きな信頼を与えていた要因と言えます。
大学でも就活セミナーをはじめポスター掲示など、積極的にリクナビやリクルートを就職活動に利用するように推奨されてきました。
しかしリクナビが学生や大学との間に気づいていた信頼関係を破壊する行為を平然と行い続けていたことが明るみになった以上、今まで通りとは行かないでしょう。
中央大学や関西大学はすでに今後リクナビを推奨することはないといった表明をしています。
高校までとは違うため、ある程度のゆるさや自己責任の部分があるとはいえ、とくに私立大学の場合は保護者からのクレームにも敏感になりがちです。
一度でも不祥事を起こした企業などを改めて利用するということに関しては、その後の大学の評判にも大きな影響を与えるため、今までのように大学側がリクナビの利用やリクルートのセミナーなどを率先して行うことが減っていくと考えられます。
リクナビの個人情報の問題点は?
今では多くの企業が個人情報を分析して利益を出すために利用することは当たり前になっています。
ネット通販のアマゾンの「おすすめ商品」やYouTubeの「あなたへのおすすめ動画」も同じようなものです。
リクナビ登録にあたり、利用規約やプライバシーポリシーに同意しなければなりません。
そこには
採用活動補助のための利用企業等への情報提供
という文言があり、リクナビはこの言葉を利用して内定辞退率予測データを企業に販売することに同意を得ていたと主張しています。
この説明が納得のいくものでなかったことは個人情報保護委員会が問題視して指導を行なったことからも明らかです。
また、閲覧履歴などを個人が特定できない情報として利用していたのではなく、個人を特定した上で学生の個人情報などと照らし合わせていました。
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マイナビは登録して大丈夫?
就職情報サイトとしてリクナビとともに有名なものが「マイナビ」です。
リクナビが内定辞退率予測データを企業に販売していたサービスの名称は「リクナビDMPフォロー」というもので、
マイナビも同じように内定辞退率予測データを企業に販売するサービス「PRaiO (プライオ)」を2016年から行なっています。
マイナビはリクナビのサービスとは構造が異なると説明しており、マイナビが取得した学生情報を分析に利用していないとのことです。
構図としては、各企業が今までに集めたエントリーシートの分析をマイナビに依頼するという形になります。
各企業が蓄積しているデータを利用して内定辞退率や早期離職者や役員候補などの予測を行なっていると言います。
リクナビが信用できないし怪しいと感じる理由は?
リクナビが信用できない・怪しいと感じる理由にはどのようなものがあるのか、ツイッター上の声とともに紹介していきましょう。
リクナビ問題が怖いし信用できない
リクナビ怖すぎ!
これはもっと大きなニュースとして扱って欲しい— ☆優雨るー☆ (@CKSxxYUxx001) August 6, 2019
リクナビのニュース怖すぎ
大学でもマイナビ、リクナビ使うよう推奨されるし真面目に就活してる人がかわいそう。— 天城@ねこやなぎ (@0316Myrk) August 2, 2019
リクナビ問題が話題になった2019年8月上旬、その後も多くの事件や事故・災害が頻繁に発生したため、あまり大々的に取り上げられていないように感じられます。
内定辞退率予測データを利用して採用選考が行われたわけではないといった説明がなされたとしても信用できないのが当たり前です。
利用するために企業も購入し、利用してもらうためにリクナビも商品として企業に販売しています。
また、リクナビが予測データにリクナビの利用率も混入させていた点に関しては数百万円を支払った企業に対しても正確ではないデータを販売しているため、どうなのでしょう。
学生の味方のフリをして裏切ったから信用できないし怪しい
1番の問題は個人情報取扱ではなくて、学生の味方みたいなふりしておきながら「この学生は内定辞退する」とか勝手に決めつけてることだよな。最悪だわ。 →リクナビ、内定辞退率予測サービス問題で謝罪 根本的な問題は「学生視点の欠如」 https://t.co/SA1pvl0aTl
— 国道398防衛隊 (@Mt_choukai) August 27, 2019
リクナビの推奨を取りやめた私立大学の考えとしても近いものが、信頼関係での破壊・崩壊です。
所詮は企業であるため、利益を得るために売れるものはなんでも売るということなのでしょう。
その点を「学生の味方」だと履き違えてしまっていた私たちが悪いのだと痛感させてくれました。
教育においては信頼関係は特に重要なものですが、学生たちが必死に入力したり行動した情報で平然と判別して金儲けをしていた事実は消えることはなく、信用できないし怪しいと感じます。
謝罪メールだけで信用できないし怪しい
リクナビから謝罪メールきてわろた
学生舐めすぎだよなあ?— うぃんぐ (@pandoranohako11) August 29, 2019
リクナビって、被害者が学生だからって舐めてんじゃねーの?若造は社会や法に疎いだろうから謝罪メールだけで大丈夫だろう、みたいな。クソみたいな大人の上から目線的な会社の印象。昔からそんな感じだった気もするけど。嫌いな会社だからこれを機に潰れてくんねーかな。
— 田井中あめこ (@ohfuku_ameko) August 25, 2019
リクナビ問題・内定辞退率予測データを学生の同意を得ずに企業に販売していたことに関して、該当する学生たちに送信した謝罪メール。
今回の問題について危機感や重大さを理解していない学生らは、謝罪メールが来たことに喜ぶような声もありました。
しかし、個人情報の重要性が叫ばれる時代に謝罪メールを送るだけで事態が収拾すると考えているリクルートキャリアの姿勢に対して「学生を舐めている」といった意見は多くありました。
これから企業に就職していく学生たちの手本ともならなければならない会社にもかかわらず、個人情報で同意も得ずに金儲けをしておきながらその後始末がメール1通送るだけというのはおかしいと言わざるを得ません。
信用できない、怪しいと感じる声が上がるのも当然でしょう。
記者会見の説明が怪しいし信用できない
#リクナビ の記者会見。執行役員の人、話せば話すほど、怪しいというか、おかしい。企業がデータをどう使うかは知らないとかって、責任逃れ。企業はどうデータを使いたいかなんて、想像できるし、誰もがわかっているから、今回のこと問題なってんじゃん。だめじゃん、こういう人が執行役員って、怖い
— garyukomei (@garyukomei) August 26, 2019
リクナビ問題・内定辞退率予測データの売買に関して記者会見が行われました。
しかしその内容はまるでリクルートキャリアは被害者であるかのような、偶然起こってしまった出来事であるかのような物言いでした。
仮にも教育の一端に携わる企業である以上、「自分さえ良ければいい、知らぬ存ぜぬ」という態度を当たり前にし続けるのでは、信用できないでしょう。
まとめ
・リクナビ問題・内定辞退率予測データの売買
リクルートキャリアが運営する「リクナビ」で学生の内定辞退率を過去の学生たちの統計情報やリクナビ利用率から予測し、そのデータを企業に販売していたことが大きな問題となりました。
・リクナビは登録して大丈夫?
リクナビに今後登録しても大丈夫なのか、同じような事態は起きないのかという点に関しては「おそらく大丈夫」でしょう。
・リクナビの今後は?
一度でも不祥事を起こした企業などを改めて利用するということに関しては、その後の大学の評判にも大きな影響を与えるため、今までのように大学側がリクナビの利用やリクルートのセミナーなどを率先して行うことが減っていくと考えられます。
・リクナビの個人情報の問題点は?
閲覧履歴などを個人が特定できない情報として利用していたのではなく、個人を特定した上で学生の個人情報などと照らし合わせていました。
・マイナビは登録して大丈夫?
マイナビはリクナビのサービスとは構造が異なると説明しており、マイナビが取得した学生情報を分析に利用していないとのことです。
・リクナビが信用できないし怪しいと感じる理由は?
- リクナビ問題が怖いし信用できない
- 学生の味方のフリをして裏切ったから信用できないし怪しい
- 謝罪メールだけで信用できないし怪しい
- 記者会見の説明が怪しいし信用できない
いつもたくさんのコメントありがとうございます。他にも様々な情報がありましたら、またコメント欄に書いてくださるとうれしいです。