2020年に実写版映画も公開されるムーランは、1998年にディズニー長編アニメーション映画になったことで知名度が上がりました。
今回は、ムーラン(花木蘭)は実話で実在する人物なのか?
史実やモデル、原作について紹介します。
ムーラン花木蘭は実話で実在するか・中国映画やドラマ
ムーラン花木蘭は実話で実在する女性だったのか?
ムーラン花木蘭をテーマにした中国映画やドラマを紹介します。
ムーランは実話で実在する人物なのか:記録や史料がある
ムーランは創作話上ではなく、ほんとうに実在する、女性でありながら軍人として成り上がった人物なのかと疑問がありますが、彼女は実際に実在する人物です。
ムーランのモデルは「花 木蘭」という南北朝時代に生きていたのではないかと考えられる女性です。
彼女が生きていた時代の詳細は書かれていませんが、生きていた、実在していたという歴史的記録は残っています。
また、花 木蘭が男装して従軍し、ゆくゆくは女性将軍となり、軍隊を従えて敵の侵略を食い止める話も文献に残り、受け継がれています。
記録に残されていることが、彼女が生きていたことを肯定する根拠となります。
実在するという他の人の意見を調べてみると、ムーランの故郷には唐時代に建てられた地元の神社があり、その神社には2つの石板があります。
両方とも歴史的な遺物であり、1つは元王朝、もう1つは清朝に建てられた石板で、石版のテキストには将軍の称号が含まれていたことから、実在した根拠になると考えている人がいます。
それらの記録は、古今楽録、木蘭詩、木蘭辞など様々です。
男だらけの軍の中で、何十年も女性だとばれずに従軍できるとは考えにくいという理由から、架空の人物ではないか?という疑問もあるようです。
しかし、従軍するのに体格などの検査はなかった為、女性でも入隊することが可能だったようです。
ムーラン花木蘭をテーマにして制作された作品
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花 木蘭をモデルとした作品には何があり、どんな内容なのか見てみると映画、ドラマどちらもあります。
木蘭従軍
1つ目は「木蘭従軍」という映画です。
南北朝時代、国境付近で世の流れが不穏になるような気配があった為、一家で一人男子を軍人として招集したが、花家に男子はおらず、身体が弱った父しかいませんでした。
幼少期から父に武術を教わっていた、一人娘の木蘭が男装して従軍し、国を救うという内容です。
MULAN
2つ目は「MULAN」というジングル・マー監督映画です。
南北朝時代、異民族の侵攻に対抗するべく、魏国皇帝から各戸から男子一人の出征命令が下ります。
花家では病気の父が病床をおして出征しようとするが、その様子を心配した一人娘の木蘭が男装し、父の代わりに出征します。
従軍する中で、仲間からの信頼や、武術の成長を得て、魏国を救うという内容です。
ムーラン
3つ目は「ムーラン」という日本で一番なじみがあるディズニー映画です。
侵略をもくろむフン族が侵攻してきた為、国中に各家男子一人の徴兵令が下ります。
ファ家には男性が父しかおらず、高齢で病を患っている状態です。
父想いの一人娘ムーランは父に代わり、男装して従軍することを決意します。
武術などやったことがないムーランでしたが、訓練をしていくうちに成長し、力がない分、知恵で立ち回っていきます。
仲間の信頼も得て、国を救う内容です。
MULAN(ドラマ)
4つ目は「MULAN」というリュー・シュンツーが脚本した隋から唐へと移りゆく時代の変化を描いたドラマです。
主人公の名前は華 若蘭(カ ジャクラン)、若蘭には妹がおり、妹の名前は華 玉荷(カ ギョクカ)です。
二人の父、華 武(カ ブ)に従軍命令が下るが、純粋で善良な娘の若蘭は父に代わって従軍することになります。
妹の玉荷は踊り子として後宮に入ります。
若蘭は、父が朝廷の重大機密を担っていることを知らず、従軍していく中で度重なる災渦を背負うことになります。
また、複雑な恋も描かれた内容となっています。
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ムーラン花木蘭のモデル・原作や時代考証
ムーラン花木蘭のモデル・原作は何か?
ムーランの時代考証について見ていきましょう。
ムーランのモデル・原作:京劇の花木蘭
父に代わって兵士となり、国の危機を救う女性が主人公である、1998年にディズニー映画になった「ムーラン」のモデルになった話について見ていきます。
ディズニー映画「ムーラン」は、中国の京劇「花 木蘭」がモデルになっています。
この漢字を中国語で発音すると「ファ ムーラン」となります。
京劇とは18世紀(西暦1701年から1800年)以降、北京で盛んになっていった古典演劇のことを言います。
京劇の「京」の文字は、北京の「京」にちなんでつけられています。
海外では「北京オペラ」とも呼ばれており、日本に例えると歌舞伎のようなイメージです。
京劇と歌舞伎には共通点があり、隈取をする役柄があること、男性が女性の役を演じることが挙げられます。
ムーランの時代考証
「花 木蘭」が生きていた時代については、はっきりとした歴史的資料が残されていない為、詳細は不明ですが中国古来、今から1000年以上前、南北朝時代と言われています。
南北朝時代の叙事詩「木蘭辞(ムーランの詩)」に、北方民族が南下侵入を繰り返したため、北魏政権は家から一人男子を徴兵し、花家ではムーランが従軍したことが歌われています。
中国の伝統的な作品「花 木蘭」は今や中国だけに関わらず、日本で有名なウォルト・ディズニー作品で大々的に扱われています。
ディズニー映画ではアニメーション2作品(ムーラン、ムーラン2)だけでなく、実写化も決まりました。
ウォルト・ディズニー作品になるということは、日本だけでなくアメリカでも扱われることになり、ムーランについて知る人が多くなると予想されます。
しかし、ムーランのモデルになった花 木蘭について知る人はまだまだ少数だと思うので、映画を見て気づいてくれる人が増えることを期待します。
まとめ
・ムーランは実話で実在する人物なのか:記録や史料がある
ムーランは創作話上ではなく、ほんとうに実在する、女性でありながら軍人として成り上がった人物なのかと疑問がありますが、彼女は実際に実在する人物です。
・ムーラン花木蘭をテーマにして制作された作品
- 木蘭従軍
- MULAN
- ムーラン
- MULAN(ドラマ)
・ムーランのモデル・原作:京劇の花木蘭
ディズニー映画「ムーラン」は、中国の京劇「花 木蘭」がモデルになっています。
・ムーランの時代考証
「花 木蘭」が生きていた時代については、はっきりとした歴史的資料が残されていない為、詳細は不明ですが中国古来、今から1000年以上前、南北朝時代と言われています。
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