映画「君の名は。」は2016年に公開された映画で、日本の歴代興行収入ランキングの第4位に食い込み、全世界でも宮崎駿監督作品の「千と千尋の神隠し」を抜いて日本映画の最高成績を記録した作品です。
今回は映画「君の名は。」で瀧と三葉がお互いについての記憶をなくしてしまった理由について、
また名前を忘れてしまった理由や意味について解説していきます。
映画「君の名は。」瀧と三葉が記憶をなくした理由
映画「君の名は。」で瀧と三葉がお互いの記憶をなくしてしまった理由は何でしょうか?
ラストで瀧と三葉が記憶をなくした流れは?
映画「君の名は。」の終盤で2013年にヒロイン・三葉が住む糸守町に彗星・隕石が落下して町が壊滅した事実を知った主人公の瀧は、三葉の命と町を救うために再び三葉と入れ替わりをします。
三葉の同級生の協力や、町長でもある父親の協力を得て住民を避難させることに成功した三葉たちは、負傷者は出たものの一人も死者が出ないで済みました。
時を同じくして、三葉との入れ替わりのことを知らない瀧は彗星を見に屋外に出ます。
三葉と入れ替わりを経験した世界の瀧は糸守町のクレーターで目を覚まし、右手に書かれた一本の線を眺めます。
場面は一気に変わり、2021年の東京。
瀧の記憶の中からは三葉との入れ替わりの経験などはすべてなくなっており、漠然といつも誰かを探している感覚だけを記憶していますが、それが何なのか誰なのかは分からない日々を送っていました。
三葉も同じく、瀧と入れ替わりをして糸守町を救ったという記憶を失っており、誰かを探している感覚だけを記憶していました。
瀧と三葉がお互いの記憶をなくした理由は?
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瀧と三葉が映画のラストで入れ替わりに関する記憶をなくしていたことの理由は2つ考えられます。
「入れ替わり」の必要性がなくなったから記憶をなくした
ひとつは「入れ替わり」は宮水神社の巫女に代々受け継がれてきた能力であり、その必要がなくなったら「入れ替わり」に関する記憶は消え失せていくようになっているためです。
三葉の入れ替わりは1200年に一度糸守町を襲ってきた彗星・隕石の落下から町を救うために宮水神社の神様が計画したものでした。
無事に糸守町は救われたため、三葉が「入れ替わり」をする必要はなくなり、「入れ替わり」に関する記憶も消去されました。
「入れ替わり」は夢の記憶だから少しずつ忘れていった
もう一つは単純に時間経過により記憶から失われていったという考えです。
「入れ替わり」の発生条件は映画序盤で三葉と瀧が突き止めている通りに「眠りについた時」に起こります。
そして三葉は「入れ替わり」に気づくまでの間、瀧として経験していたカフェでパンケーキを食べたり、バイトで大変な思いをしていることを「夢だからいっか」や「夢なら早く覚めてよ」と言っています。
「入れ替わり」はあくまで「夢見」の形で起こっていたため、三葉と瀧の記憶としては「夢」という扱いになっています。
私たちが「夢」を見るときもそうですが、起きる直前に見ていた夢が強烈であれば起きた時にも覚えています。
しかしそれでも少し時間が経つごとにどんどんと曖昧な記憶になっていき、いずれは思い出すことすら困難で「つらかった」とか「たのしかった」という「感情」程度しか残りません。
三葉と瀧の場合は、「好き」という感情だけを残して入れ替わりの経験は忘れ去られてしまいました。
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映画「君の名は。」瀧と三葉が互いの名前を忘れた理由は?
映画「君の名は。」の終盤で瀧と三葉がお互いの名前を思い出そうとするも、どんどん忘れていった理由はなんでしょうか?
かたわれどきの後に瀧と三葉が互いの名前を忘れた流れは?
映画終盤に糸守町のクレーターで瀧と三葉はお互いを探します。
西の空に夕日が沈んでいき、かたわれどき(黄昏時)が訪れたときに瀧と三葉は時間を超えて出会うことができました。
「かたわれどき」についてはこちらの記事で解説しています。→映画「君の名は」かたわれどきの意味は?彼は誰時や黄昏時との違いと入れ替わりについても
3年前に渡された組紐を三葉に返したり雑談をしたあとに、瀧は三葉に「夢が覚めても忘れないように、お互いの名前を書いておこう」と言って三葉の手を取り、ペンで「すきだ」と書き記します。
なぜ「名前を書こう」と言ったのに「すきだ」と書いたのか?についてはこちら→映画「君の名は」すきだと手のひらに書いた理由は?三葉が書いた文字の意味についても
三葉も瀧の手のひらに書き返そうとしますが、一文字目の途中で2人は分かたれてしまいます。
その後、それぞれの時代に戻った瀧と三葉はお互いの名前を思い出そうとしますがどんどんと記憶は薄れていき、ペンを持って名前を書こうとするも忘れてしまっていました。
瀧と三葉がお互いの名前を忘れた理由は?
瀧と三葉がお互いの名前を忘れてしまった理由として2つ考えられます。
「入れ替わり」の対価として名前・記憶を忘れた
一つは今までの「夢見」として起こっていた入れ替わりと、最後の入れ替わりの種類が違うためです。
最後の入れ替わりは宮水神社の御神体に奉納された口噛み酒を使って強制的に行われた入れ替わりです。
宮水神社の御神体が祀られている巨岩のある場所は、映画の中盤でおばあちゃんの一葉から「ここから先はかくりよ(隠り世)、あの世のことやわ」という話をされます。
そして「かくりよ」から出るためには「あんたらのいっとう大切なもんを引き換えにせにゃぁならん」と言われます。
このときの「引き換え」とされたものは奉納した「口噛み酒」です。
瀧は2016年の糸守町のクレーターを訪れ、巨岩の下の御神体に奉納された三葉の口噛み酒を飲みます。
その後、入れ替わりをした状態ですが瀧(中身は三葉)は「引き換え」のものを差し出さずに巨岩から出て行きます。
瀧が「引き換え」のものを差し出さずに出て行ったことになりますが、中身は三葉だったので、2人ともが対価として記憶・名前を奪われることになりました。
「入れ替わり」に関する記憶が神様によって消され始めた
もう一つはお互いが「入れ替わりの経験」を忘れたことと同じで、すでに糸守町の住民が救われるための条件が満たされていました。
三葉と瀧の入れ替わりに関する記憶を残しておく必要がなくなったため、宮水神社の神様によって具体的な記憶は消去されていったと言えます。
まとめ
・ラストで瀧と三葉が記憶をなくした流れは?
瀧と三葉はお互いの入れ替わりの経験などの記憶はすべてなくなっており、漠然といつも誰かを探している感覚だけを記憶していますが、それが何なのか誰なのかは分からない日々を送っていました。
・瀧と三葉がお互いの記憶をなくした理由は?
- 「入れ替わり」の必要性がなくなったから記憶をなくした
- 「入れ替わり」は夢の記憶だから少しずつ忘れていった
・かたわれどきの後に瀧と三葉が互いの名前を忘れた流れは?
それぞれの時代に戻った瀧と三葉はお互いの名前を思い出そうとしますがどんどんと記憶は薄れていき、ペンを持って名前を書こうとするも忘れてしまっていました。
・瀧と三葉がお互いの名前を忘れた理由は?
- 「入れ替わり」の対価として名前・記憶を忘れた
- 「入れ替わり」に関する記憶が神様によって消され始めた
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