映画「君の名は。」は2016年に公開された映画で、日本の歴代興行収入ランキングの第4位に食い込み、全世界でも宮崎駿監督作品の「千と千尋の神隠し」を抜いて日本映画の最高成績を記録した作品です。
今回は映画「君の名は。」のおばあちゃん・一葉のセリフ「あんた今、夢を見とるな?」の意味や理由について。
また、物語の最後に死んでしまったのかについても紹介します。
映画「君の名は。」おばあちゃんの「あんた今、夢を見とるな?」の意味や理由は?
映画「君の名は。」のおばあちゃんのセリフ「あんた今、夢を見とるな?」とはどういう意味や理由が込められていたのでしょうか?
おばあちゃんのセリフ「あんた今、夢を見とるな?」の流れは?
映画「君の名は。」の中盤でヒロインの三葉(中身は瀧)が妹・四葉とともにおばあちゃんの一葉に案内されて糸守町の山にあるクレーターの中央の巨岩の中の御神体のもとへ口噛み酒を奉納しにやってきます。
奉納が終わり巨岩から出た帰り道で、糸守町にもう一つある隕石の落下でできた糸守湖を眺めながら妹・四葉が「そうや、彗星見えるかな?」と発言します。
その言葉につられて三葉(瀧)も湖を見つめると、おばあちゃんの一葉が三葉(瀧)の顔を見ながら「おや三葉、あんた今、夢を見とるな?」と言います。
すると三葉ではなく三葉の中にいる瀧が映され、直後にベッドで涙を流しながら目覚める瀧・・・というシーンです。
おばあちゃんの入れ替わりの経験を思い出したから
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おばあちゃんの一葉が「あんた今、夢を見とるな?」と言った理由の一つは宮水の巫女たちが代々受け継いできた能力に由来します。
三葉(中身は瀧)は普段の三葉通りの行動をあまりしません。
なのでテッシーたちはおかしいと感じており、おばあちゃんたちも違和感には気づいており、その理由としておばあちゃん自身の入れ替わり経験を思い出したといえます。
映画「君の名は。」の終盤でおばあちゃんが、「若い頃には三葉のように夢を見て誰かの人生を経験していたことを思い出した」と話しています。
ただし、映画の終盤で「入れ替わりを思い出した」と言っていることを考えると、「あんた今、夢を見とるな?」と言ったときには入れ替わりのことを自覚していたとは言い切れません。
この点に関しては、映画「君の名は。」で描かれている入れ替わりは宮水神社の神様の策略ということを根拠とすると、神様によっておばあちゃんの記憶が消された可能性が残ります。
「かたわれどき(黄昏時)」だから瀧の姿がおばあちゃんに見えていた
映画「君の名は。」の序盤で三葉が高校の国語の授業で「黄昏時」の語源を説明されているシーンがあります。
その中で、黄昏時は昼と夜の狭間であり、「誰そ彼時」という言葉を語源としているため、相手の顔がよく見えない時間帯には魔や邪といった人ではない者たちも現れる時間だという説明がなされています。
映画終盤でも黄昏時に瀧と三葉がついに出会って触れ合うことができる場面があります。
おばあちゃんが「あんた今、夢を見とるな?」と言っているときも夕方であり、入れ替わっていても普段は見えないはずの三葉の中にいる瀧が見えやすい時間帯であったため、滝の姿が見えていたと言えます。
「あんた今、夢を見とるな?」の直後に目覚めた理由は?
三葉と瀧の入れ替わりは、隕石の落下で壊滅する糸守町を救うために宮水神社の神様が仕組んだことです。
おばあちゃんに「あんた今、夢を見とるな?」と言われた直後に、三葉の中に入っていた瀧は自分自身の体へと戻り、目を覚ましています。
瀧が三葉の中に入ったままの状態が続いていれば、おばあちゃんに入れ替わりのことがバレてしまい、神様にとっては計画がくるってしまうので、強制的に入れ替わりを中断させました。
「あんた今、夢を見とるな?」と言われた瀧が泣いていた理由は?
映画「君の名は。」では妹・四葉に促されて湖を見つめる場面で、三葉(中身は瀧)は「彗星・・・」とだけ呟いています。
小説版では補足されており、
何かを忘れているような気が、ふいにする。
目を細め、俺も西の空を探す。それはすぐに見つかる。
ひときは明るい金星の上に、青く光る彗星の尾がある。
何かが記憶の底から出たがっている。
そうだ、以前にも、俺は、…この彗星を
というモノローグが入っています。
つまり妹・四葉の「彗星見えるかな?」の言葉をきっかけに、瀧自身の持っていた「彗星」に関する記憶が呼び起こされています。
瀧は映画後半に糸守町を奥寺先輩と司とともに訪れる時まで、日本で隕石が落下して町が壊滅した出来事を知りませんでした。
この点に関しては、いくら東京と岐阜が離れているとはいえ、日本で実際に隕石が落下して町が一つ壊滅したとなれば、連日報道され続けて知らないでいることは不可能です。
ここにも宮水神社の神様が瀧が知るべき時まで隕石の落下と糸守町の壊滅を知らないように記憶を操作していることが伺えます。
そうした神様の操作を脱してまで「彗星」という言葉がきっかけとなり、思い出されました。
そして隕石の落下が起こるということは三葉も亡くなることを理解したために溢れた涙と言えます。
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映画「君の名は。」おばあちゃん・一葉はその後死んだ?
映画「君の名は。」のヒロイン・三葉のおばあちゃんである一葉はその後どうなったのでしょうか?
無事に避難することができて生き長らえたのか死んでしまったのでしょうか?
糸守町を襲った彗星・隕石の落下からは、負傷者は100名程度でたものの死者は一人も出ませんでした。
そのため、おばあちゃんの一葉も死なずに済んだことがわかります。
映画ラストに描かれている瀧と三葉が出会う場面は彗星・隕石の落下から8年後・2021年の4月の世界です。
映画の中では登場しませんでしたが、小説版では9年後の世界でも存命だということが明かされています。
まとめ
・おばあちゃんのセリフ「あんた今、夢を見とるな?」の流れは?
口噛み酒を奉納した帰りに三葉(瀧)が湖を見つめると、おばあちゃんの一葉が三葉(瀧)の顔を見ながら「おや三葉、あんた今、夢を見とるな?」と言います。
・おばあちゃんの入れ替わりの経験を思い出したから
おばあちゃんたちも瀧と中身が入れ替わった三葉に対して違和感があり、その理由としておばあちゃん自身の入れ替わり経験を思い出したといえます。
・「かたわれどき(黄昏時)」だから瀧の姿がおばあちゃんに見えていた
おばあちゃんが「あんた今、夢を見とるな?」と言っているときも夕方であり、入れ替わっていても普段は見えないはずの三葉の中にいる瀧が見えやすい時間帯であったため、滝の姿が見えていたと言えます。
・「あんた今、夢を見とるな?」の直後に目覚めた理由は?
瀧が三葉の中に入ったままの状態が続いていれば、おばあちゃんに入れ替わりのことがバレてしまい、神様にとっては計画がくるってしまうので、強制的に入れ替わりを中断させました。
・「あんた今、夢を見とるな?」と言われた瀧が泣いていた理由は?
妹・四葉の「彗星」という言葉がきっかけとなり、糸守町を襲った彗星・隕石落下の事件を思い出し、三葉も亡くなることを理解したために溢れた涙です。
・映画「君の名は。」おばあちゃん・一葉はその後死んだ?
映画の中では登場しませんでしたが、小説版では9年後の世界でも存命だということが明かされています。
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