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あおさの新型肺炎コロナウイルス抑制効果は嘘!論文やラムナン硫酸についても

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中国・武漢で発生した新型肺炎コロナウイルスの感染拡大は日本でも広まり続けています。

今回は、あおさが新型肺炎コロナウイルスを抑制させる効果があるというニュースは嘘なのか?

論文や有効と主張するラムナン硫酸について紹介します。

あおさの新型肺炎コロナウイルス抑制効果は嘘?

海藻として知られるあおさに新型肺炎コロナウイルス抑制効果があると発表されていますが、その真偽はどうなのでしょうか?

中部大学があおさに新型肺炎コロナウイルス抑制効果を発表

中部大学の生命健康科学部の河原敏男教授、林京子客員教授らによると、化学薬品メーカーの江南化工株式会社(三重県四日市市、大谷淨治代表取締役)、ラムナン研究所(西村訓弘代表・三重大学副学長)などと共同で行った実験の結果、海藻のあおさにヒトコロナウイルスの抗体を増やす効果があることが確認されたとのことです。

 

まず、この研究で「可能性がある」と主張されているものはヒトコロナウイルスであって、新型肺炎コロナウイルスSARS-CoV-2(COVID-19)ではありません。

10年以上の研究の結果、ヒトコロナウイルスなどの感染症にラムナン硫酸が役立つヒントがあると分かり、その成果を論文にまとめて公表する準備をしているだけで、現時点では実際に論文が公表もされておらず、認められた訳でもありません。

もちろん、新型肺炎コロナウイルスをはじめ、多くの感染症を克服するための救世主となってくれるに越したことはありませんが、現時点では持て囃すべきではありません。

 

このプレスリリースは、新型肺炎コロナウイルスを話題としておきながら、言葉を濁しており悪質です。

ヒトコロナウイルスと新型コロナウイルス、他に麻疹ウイルスやおたふくかぜウイルス、A型インフルエンザウイルス、エイズウイルスもエンベロープとRNAを持つ点で共通する。ヒトコロナウイルスだけでなくこれら他のウイルスについてもラムナン硫酸がウイルスの増殖を抑える効果を持つことを確認した。

この部分に関して、「ヒトコロナウイルスだけでなくこれら他のウイルスについてもラムナン硫酸がウイルスの増殖を抑える効果を持つことを確認」とあり、ここだけを読めばまるでヒトコロナウイルスをはじめとして、新型肺炎コロナウイルスにも効果があると言っています。

しかしその直後に

ヒトコロナウイルスの感染実験に用いることができる動物はいない。そのためヒトコロナウイルスの代わりに同じくエンベロープとRNAを持つA型インフルエンザウイルスを用いて感染マウスに対するラムナン硫酸の効果を調べた。

つまり、新型肺炎コロナウイルスだけでなくヒトコロナウイルスに対する実験すらも行っていません。

仮説というよりは、今の段階では空想の域を出ません。

 

実験内容が紹介されているので、その部分についても見ていきましょう。

  • 実験ではA型インフルエンザウイルス感染マウスを使用
  • マウスにラムナン硫酸を投与
  • 3日後にウイルス量が半減
  • 抗体の増殖量はラムナン硫酸を投与することで、7日後に約1.5倍、14日に約2.3倍
  • ウイルスの持つタンパク質が生細胞への付着阻害作用
  • 免疫細胞を活性化、抗体産生促進作用

実験の詳細がまだ公開されていないので、現時点であおさを普通に食べる程度のラムナン硫酸がA型インフルエンザに対する抗体の増殖量を増加させるのかも不明です。

あおさの新型肺炎コロナウイルス抑制効果は嘘:期待されるだけ

中部大学のページにも見出しとして「海藻の「あおさ」にヒトコロナウイルス増殖抑制効果を確認」と書かれていますが、実験の内容を読むとこの情報は不正確だということが分かります。

ヒトコロナウイルスに関する実験には成功していないため、実験ではA型インフルエンザウイルスが用いられています。

また、単純にあおさをマウスに食べさせた結果、A型インフルエンザウイルスの量が減った訳ではなく、あおさに含まれるというラムナン硫酸を投与したと言います。

健康に良い、効果があると言われたとしても普通にあおさを食べる程度では効果がないようなレベルでラムナン硫酸が必要な可能性があります。

論文が公表されていない現段階では、疑いながら慎重に行動すべきです。

 

また、この実験には中部大学だけでなく、ラムナン硫酸というものに特化しているラムナン研究所という企業も参加しているため、純粋な研究結果として受け入れる訳にはいきません。

商業的な意図が込められている可能性があり、あくまでも中部大学の一つの研究によって主張されたものです。

本当にあおさを食べるだけで新型肺炎コロナウイルスを抑制させる効果があるのであれば、これほど嬉しいことはありません。

しかし、かつてのSTAP細胞のように再現性がある実験結果でなければ捏造もありえます。

新型肺炎コロナウイルスで不安であっても、不必要にあおさに飛びつくことは危険です。

あおさの新型肺炎コロナウイルス抑制効果の論文やラムナン硫酸とは?

あおさの新型肺炎コロナウイルス抑制効果をしめす論文は存在するのでしょうか?

また、ラムナン硫酸とはなんでしょうか?

あおさの新型肺炎コロナウイルス抑制効果の論文は?

現時点であおさを摂取したり、あおさに含まれるというラムナン硫酸を摂取することで新型肺炎コロナウイルスを抑制させる効果があるという論文は公表されていません。

季節性のインフルエンザに対して、日本人の高齢男女を対象にした実験で、海藻由来のフコイダンを摂取することでインフルエンザワクチンに対する免疫反応が高まるというものはあります。

これも、海藻由来のフコイダンそのものにインフルエンザを死滅させたり、感染しないように免疫力が上がるというものではありません。

通常であれば、インフルエンザのワクチンを受けることで治癒されていきますが、高齢者の場合はワクチンを受けても免疫反応が十分ではないことがあります。

メカブフコイダンという階層から抽出された硫酸化多糖が免疫調節効果を持つことは既に知られており、免疫不全の高齢者であってもメカブフコイダンを摂取することでワクチン摂取後の抗体産生が盛んに行われたことが実験で明らかになりました。

ラムナン硫酸とは:未知な部分が多い

昆布などに含まれるフコイダンは硫酸化多糖と呼ばれるもので、フコイダンに関する研究は進められてきました。

この他にも硫酸化多糖には

  • コンドロイチン硫酸
  • デルタマン硫酸
  • ヘパラン硫酸

といったものが存在します。

研究の結果、ラムナン硫酸には

  • 血中コレステロールの低下
  • 体重増加抑制作用
  • 肝臓脂質沈着制御作用
  • 血液凝固阻害活性
  • 血管新生阻害作用
  • 抗ウイルス活性作用

といった効果があると報告されています。

ただ、今までにあまり研究が進められてこなかったため、未知の部分が多い物質でもあります。

まとめ

・中部大学があおさに新型肺炎コロナウイルス抑制効果を発表

中部大学の生命健康科学部の河原敏男教授、林京子客員教授らによると、化学薬品メーカーの江南化工株式会社(三重県四日市市、大谷淨治代表取締役)、ラムナン研究所(西村訓弘代表・三重大学副学長)などと共同で行った実験の結果、海藻のあおさにヒトコロナウイルスの抗体を増やす効果があることが確認されたとのことです。

・あおさの新型肺炎コロナウイルス抑制効果は嘘:期待されるだけ

中部大学のページにも見出しとして「海藻の「あおさ」にヒトコロナウイルス増殖抑制効果を確認」と書かれていますが、実験の内容を読むとこの情報は不正確だということが分かります。

・あおさの新型肺炎コロナウイルス抑制効果の論文は?

現時点であおさを摂取したり、あおさに含まれるというラムナン硫酸を摂取することで新型肺炎コロナウイルスを抑制させる効果があるという論文は公表されていません。

・ラムナン硫酸とは:未知な部分が多い

昆布などに含まれるフコイダンは硫酸化多糖と呼ばれるもので、フコイダンに関する研究は進められてきました。

 

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シゲゾウ
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