アメリカのサッカーリーグはあまり話題に上がることがありません。
今回は、アメリカのサッカーが弱い理由について解説します。
また、なぜ流行らないのか?人気がない理由を紹介します。
アメリカのサッカーが弱い理由!なぜ流行らないか
アメリカのサッカーが弱い理由はなんでしょうか?
なぜアメリカではサッカーが流行らないのか紹介します。
アメリカのサッカーが弱い理由:FIAランクは23位
アメリカはさまざまな分野で世界のトップに君臨しています。
ネット・ITで言えばGoogleやWindows、Appleなどが有名です。
映画と言えばハリウッドは本場と言われています。
スポーツなら野球はメジャーリーグ、バスケットボールはNBA、アメフトは名前の通りアメリカが発祥です。
こうしたハリウッド映画やメジャーリーグ、NBAには日本人の俳優やスポーツ選手が挑戦するというニュースを目にすることが多いです。
しかし、サッカーに関してはアメリカのリーグに日本人選手が挑戦したというニュースを目にする機会はほとんどありません。
サッカーといえば、ヨーロッパのチームに日本人選手が挑戦するという話ばかりです。
つまりアメリカのサッカーはヨーロッパに比べて弱くて魅力がないと考えられます。
しかし、2019年11月のFIFAランキングではアメリカは
現在のFIFAランク | 23位(2019年11月) |
最高位 | 4位(2006年4月) |
最低位 | 36位(2012年7月) |
現在は23位に位置しており、最高位は4位という結果で決して低いとはいえません。
もちろん、イタリアやスペイン・イギリスなどのヨーロッパの国に比べれば低いと言えますが、日本は28位であったりかつては最高位4位にまで上り詰めたことを考えると弱い訳ではないと言えます。
ちなみに日本人選手も男性10名、女性3名がアメリカのプロサッカーリーグでプレイしています。
野球やバスケットボールに比べると、世界のトップレベルとは言えません。
しかし、弱いと言い切るほどのレベルではないでしょう。
ITや映画、スポーツなどさまざまなジャンルで世界のトップに君臨しているにもかかわらず、世界的にも人気のあるサッカーでトップレベルではない理由はなんでしょうか?
アメリカでサッカーがなぜ流行らない・理由は?:4つのポイント
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アメリカではサッカーが流行っていないと思われています。
そうした根拠として
- もともとのレベルが低いから流行らない
- ヨーロッパ中心のスポーツだから流行らない
- 技巧派でダイナミックさに欠けるから流行らない
- 他のスポーツが人気だから流行らない
このようなものが考えられます。
それぞれ見ていきましょう。
もともとのレベルが低いから流行らない
世界中で数多くのスポーツがプレイされています。
その中で、わざわざ自分の国のレベルが他国に劣っているスポーツを応援したいという人がどれだけいるのでしょうか?
中にはニッチなマニアは、これからの伸び代に期待してレベルの低いスポーツを応援しようと思うかもしれませんが、そうした需要は限られています。
言ってみれば、日本のプロ野球でも一軍の試合はテレビ中継されても、二軍の試合は放送されないことと同じです。
ヨーロッパ中心のスポーツだから流行らない
フットボールという言葉は、一般的にはサッカーを指す言葉として使用されています。
しかし、アメリカでは「フットボール=アメフト」へと進化していきました。
サッカーはヨーロッパであったりブラジルなどの中南米を中心に流行っており、アメリカには歴史的にもあまり流行らなかったと考えられています。
一つの意見として、アメリカ独立戦争でイギリスと断絶したアメリカにとっては、イギリス・ヨーロッパと関係する競技ともいえるサッカーを広めたくないという意思があったのではないか?と言われています。
また、どこの国でも愛国心の有無はともかく自分の国の選手が活躍していることで、共感しやすくなります。
例えば日本人選手が全く活躍しないワールドカップやオリンピックであれば、その競技を好きな人以外は見向きもしないでしょう。
アメリカでサッカーが流行らない理由も同じことが言えます。
公式なアンケート調査があった訳ではありませんが、国民性としてアメリカが世界の中心になれていないスポーツや事柄は許せなかったり、流行らない傾向にあると考えられます。
政治の世界でも昨今のトランプ大統領のAmerica Firstという考えが多くの支持を得ています。
「アメリカを中心に世界は回っている、牛耳っている。」
「そうでないのであれば、そのようなスポーツは存在しないことと等しい」
このような考え方があるため、アメリカでサッカーはあまり流行っていないと言えます。
技巧派でダイナミックさに欠けるから流行らない
アメリカには四大スポーツと言われている人気スポーツがあります。
- アメフト
- バスケットボール
- 野球
- アイスホッケー
です。
いずれもプロリーグを持っており、世界的にも人気と実力を持っています。
こうした競技とサッカーとの違いはダイナミックなぶつかり合いや肉体の接触(コンタクトスポーツ)であるか?です。
アメフトやアイスホッケーは敵味方が入り乱れて、己の肉体をぶつけ合うダイナミックさがあります。
技巧的な部分もあるでしょうが、視覚的には迫力があってエンターテイメント性が高いです。
バスケットボールや野球はコンタクトスポーツという訳ではありませんが、バスケットボールで言えばダンクシュートや肉体的なパフォーマンス、得点が入りやすく攻防のドキドキ感があります。
野球は体格の大きさを生かしたバッティングや豪速球が魅力です。
また、こうした四大スポーツとサッカーの一番の違いは得点です。
サッカーは1−0や3−2のようにほとんど得点が入りにくい競技で、得点を見ているだけでは攻防が分かりにくいです。
実際にかつてサッカーの北米リーグでは、ゴールのサイズを大きくするというルール変更が行われたこともありました。
しかし、あくまでアメリカだけでしか通用しないルール変更だったため、国際試合で選手たちの混乱を招くだけということで廃止されています。
他のスポーツが人気だから流行らない
四大スポーツのように、アメリカにはすでに人気のスポーツが数多くあります。
野球で言えば、
メジャーリーグ | 30球団 |
マイナーリーグ | 261球団 |
球団数の多さはそれだけファンが多いことを表しています。
アメフトやバスケなどは大学のチームの人気も圧倒的です。
すでにアメリカには世界的にもトップレベルのスポーツが多く存在しているため、わざわざそこまで人気のないサッカーを流行らせる理由がないと考えられています。
女性・若者を中心に流行ってきている:習い事としての人気
アメリカはサッカーワールドカップで1930年に3位の成績を収めていましたが、1940年以降はワールドカップに出場することができませんでした。
しかし、1990年〜2014年までに行われたワールドカップには前大会の参加を果たしています。
特にアメリカの女子サッカーはワールドカップで4度優勝しています。
オリンピックでも4度金メダルに輝き、FIFAの女子世界ランキングでもトップに君臨しています。
この女子サッカーの強さは、逆にアメリカの持つ多文化を受け入れる点が大きく影響し、イギリスでは1921年〜1971年まで女性のサッカーが禁止されていたのに対して、いち早く女性の活躍が受け入れられていました。
アメフトやホッケーのようなコンタクトスポーツは怪我のリスクも高いです。
また、必要な道具も多く家計に大きな打撃を与えます。
そして1993年にサッカーのメジャーリーグが設立されたことで、多くの親たちが怪我のリスクが低くサッカーボールとユニフォームだけで済むサッカーを習わせるようになっていきました。
サッカーを取り上げた映画も作られたり、ドラマや映画の中で子供の習い事としてサッカーが登場する機会も増えてきています。
また、単純な競技人口だけで言えば
競技人口 | 人口に占める割合 | |
アメリカ | 4,186,778人 | 1.28% |
日本 | 881,703人 | 0.69% |
このように競技人口は決して少ないとは言えません。
イメージとしてアメリカではサッカーは流行っていない、目立たないように感じるかもしれませんが実際には流行っていると考えられます。
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アメリカでサッカーの人気がない理由は?
アメリカのサッカーが人気がない理由はなんでしょうか?
アメリカのサッカー人気はどれくらい?:メジャーリーグと同程度へ
アメリカのサッカー人気はないと思われています。
しかし、日本のようにプロリーグが存在しており、男女共にプロサッカー選手がいます。
競技人口(選手登録) | 4,186,778人 |
クラブ数 | 約9,000 |
ワールドカップの代表チーム、プロリーグ、アマチュアリーグや大学の学生リーグも存在します。
NBCニュースによると、2015年5月時点でアメリカ国内の2440万人以上がサッカーをプレイしていると報じています。
2017年にはアメリカ国内で、四大スポーツのバスケットボール、アメフトに次いで3番目に注目を集めているスポーツまでのぼり詰めています。
特徴としては1994年、1999年の女子サッカーワールドカップが開催され、世界に抜きん出て女子サッカーが普及・成長しています。
男子のプロサッカーリーグは1996年に10チームで開始されました。
その後、アメリカ国内のチームの増加とカナダのチームも加わり30チームへと拡大しており、野球のメジャーリーグと同数となります。
1試合あたりの平均来場者数は20,000人以上と言われており、アメフトや野球に次いで3番目に平均来場者数が多いスポーツです。
2010年の男子ワールドカップ決勝戦は、アメリカ国内で2650万人が視聴しており、2014年の野球のワールドシリーズ決勝戦・2015年のバスケットボールのNBA決勝戦を上回っています。
2015年の女子サッカーワールドカップ決勝は2670万人が視聴していました。
アメリカでサッカーの人気がない理由:ブームが過ぎた
日本では野球やバスケ、アメフトはアメリカが本場。
サッカーはヨーロッパが本場だというイメージがあります。
テレビでもアメリカのサッカーが放送されることはないため、アメリカではサッカーは人気がないという印象があります。
すでに見てきた通り、実際にはアメリカではサッカーは人気がないスポーツではありません。
ただし、そうしたイメージを持たれている理由の一つには、アメリカのサッカーリーグは何度も消滅と再生を繰り返した歴史が影響しています。
今の男子サッカーのメジャーリーグは日本のJ-リーグよりも遅い1996年に設立されています。
1984年にはかつて存在した北米サッカーリーグの人気低迷により解散に追い込まれました。
その理由としてはブームが屋内サッカーへと切り替わったことが挙げられ、プロリーグも屋内サッカーを支援するようになっていきました。
しかしその後もアマチュアや大学のサッカーチームは存続し続け1990年代に、アメリカ国民のサッカーへの関心がワールドカップ開催を契機に高まりました。
2017年の世論調査では、好きなスポーツについて
サッカー | 7% |
野球 | 9% |
このように野球とほとんど同じくらい人気のスポーツとなっており、
アメリカで最も人気のあるアスリートを訪ねたアンケートでは2013年にリオネル・メッシがランクインしています。
まとめ
・アメリカのサッカーが弱い理由:FIAランクは23位
アメリカのサッカーはヨーロッパに比べて弱くて魅力がないと考えられます。
しかし、2019年11月のFIFAランキングではアメリカは現在は23位に位置しており、最高位は4位という結果で決して低いとはいえません。
・アメリカでサッカーがなぜ流行らない・理由は?
- もともとのレベルが低いから流行らない
- ヨーロッパ中心のスポーツだから流行らない
- 技巧派でダイナミックさに欠けるから流行らない
- 他のスポーツが人気だから流行らない
・女性・若者を中心に流行ってきている
1993年にサッカーのメジャーリーグが設立されたことで、多くの親たちが怪我のリスクが低くサッカーボールとユニフォームだけで済むサッカーを習わせるようになっていきました。
・アメリカのサッカー人気はどれくらい?
男子のプロサッカーリーグは1996年に10チームで開始されました。
その後、アメリカ国内のチームの増加とカナダのチームも加わり30チームへと拡大しており、野球のメジャーリーグと同数となります。
1試合あたりの平均来場者数は20,000人以上と言われており、アメフトや野球についで3番目に平均来場者数が多いスポーツです。
・アメリカでサッカーの人気がない理由
1984年にはかつて存在した北米サッカーリーグの人気低迷により解散に追い込まれました。
その理由としてはブームが屋内サッカーへと切り替わったことが挙げられ、プロリーグも屋内サッカーを支援するようになっていきました。
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