ネット通販サイトである「アマゾン」は私たちの生活に必要不可欠といってもよいレベルで浸透してきました。
それに伴い、やらせやサクラレビューを仕込み粗悪品を売れるように仕向ける業者が多く発生しており、レビューの見分け方が取り上げられてきました。
今回はやらせ・サクラレビューではなく、出品者の規約違反に注目して悪質な業者を見分ける方法を紹介します。
アマゾンやらせの見分け方!サクラレビューより規約違反に注目する理由
アマゾンやらせ・サクラレビューの見分け方として、商品名や画像の規約違反に注目する理由を見ていきます。
アマゾンやらせサクラレビューの理由は?
私たちが新しい商品を購入しようと思ったときに他人の評価、口コミを見て「他の人はこの商品を購入して満足できたのか?」というのが購入決断の大きな要素になります。
ネット通販サイト「アマゾン」の利用者の増加に伴い、レビューにやらせやサクラレビューを仕込んで高評価を捏造して粗悪品が売れるようにする業者が増加しています。
これまでにも「やらせ・サクラレビューの見分け方」が色々と提唱されてきましたが、「レビューの見分け方」には悪質業者も「見分けられないようにする対策」を講じてきました。
今回注目するのはレビューではなく、商品名や画像の規約違反についてです。
やらせ・サクラレビューを仕込んでくる悪質業者は商品名や画像の規約違反を犯している傾向が高いためです。
アマゾンやらせサクラレビューは商品名や画像の規約違反に注目
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2019年7月10日に石武丈嗣というツイッターアカウントでアマゾンのやらせ・サクラレビューの見分け方として、悪質業者がそもそも犯している規約違反に注目したほうが手っ取り早いことを投稿しました。
ちょっと参考になる商品の選び方でも。amazonで商品を選ぶサクラレビューよりも「タイトル先頭にブランド名かメーカー名が入っているものがおすすめ。」です。理由はそもそもタイトル先頭にブランド名、メーカー名を入れることは【必須】で破っているやつは規約違反だからです(続く1 pic.twitter.com/lf9oweMhbB
— 石武丈嗣(Tomo Light 中途報告中) (@_596_) 2019年7月10日
一連のツイートで言及されていることは次のとおりです。
商品名の先頭は「ブランド名orメーカー名」でなければならない
石武丈嗣によると、アマゾンの出品者の規約として、商品名の先頭は「ブランド名orメーカー名」でなければならないと決められていると言います。
しかし下の画像のように商品名の先頭を「ブランド名orメーカー名」としていない商品が特にガジェット系で多く存在します。
規約違反を犯している理由は2つ考えられ、
- 規約を読んでいない無知のため
- 規約を知っているが上位表示で売れやすくするため
悪質業者の場合は、意図的に規約違反をしてでも「ブランド名orメーカー名」を先頭に入れません。
これは、私たちが検索をするときにメーカー名で検索する可能性より、「USBハブ」、「メモリ」のような商品カテゴリーで検索することが多いためです。
商品名の先頭に、検索したいキーワードが含まれているほど上位表示されやすいため、規約を違反してでも上位表示されることを選択しています。
例外としてB級品・中古を販売する際にはその旨を明記しなければならないために、商品名の先頭に「アウトレット品」の文言を入れなければならないと決められています。
この他に書籍や「アマゾン限定」のように公式に許可が与えられている場合はこの限りではありません。
商品画像は「背景白で文字や加工ナシ」でなければならない
アマゾンの規約として、商品のメイン画像(1枚目の画像)は背景白無地でなければなりません。
また、同梱されないものを配置して使用例のようになっている画像も使用できません。
下の画像の左端は同梱されないプリンターや書類を配置している点、真ん中の画像はそれらに加えて白無地の背景ではない点が規約違反を犯しています。
文字や加工を入れた画像をメイン画像として使用することも規約違反です。
下の画像のような文字も立派な規約違反になります。
この他にも防水効果が高いかのように見せる特殊加工(下の画像の真ん中)も規約違反です。
白背景のため、ライトの点灯がはっきりしないために特殊効果をつけて加工することももちろん規約違反です。
アマゾンはかなり厳格に商品のメイン画像に対する規定を作っており、誇大広告になりうるものは全て禁止しています。
ちなみに、メイン画像以外で背景のある画像を使用することは許可されています。
規約違反を犯している理由は2つ考えられ、
- 規約を読んでいない無知のため
- 規約を知っているが差別化して売れやすくするため
悪質業者の場合は、意図的に規約違反をしてでもメイン画像に文字や加工を加えます。
やはり私たちが検索をしたときに文字が入っていたり、加工されている画像はそれだけで目立ちます。
そして目立つ商品に惹かれて、レビューの評価を見ると高評価ばかり。
そうすると私たちは「いい商品じゃないか?」と思って購入してしまいますよね。
悪質業者はこの流れを意図して、規約違反を犯しています。
そして実際に効果が上がっています。
アマゾンやらせサクラレビューは商品名や画像の規約違反に注目する理由は?
アマゾンの規約で決められている商品名やメイン画像に関する規定を違反する理由は目立つためです。
商品名の規約に違反することで検索で上位表示されやすいため、客が目にする機会が増えます。
メイン画像の規約に違反して文字や加工を加えることで、他の商品と差別化でき目立つことができます。
そして、目立った商品の値段を見ると同時に私たちはレビューや★の数を確認します。
やらせ・サクラレビューによって高評価ばかりになっているため、「いい商品じゃないか?」という先入観をもって商品ページに移動します。
商品名や画像の規約違反をしている商品購入の注意点
すべての規約違反がやらせ・サクラレビューをしている悪質商品というわけではなく、単純に「規約を読んでいない無知」から犯している可能性があります。
そうした出品者から購入を検討してもよいですが、「規約を読んでいない無知」ということは何かトラブルが起こったときにも適切に対応してくれない可能性が高くなります。
出品者情報やレビュー、他の商品と比べて自分自身で納得できているならば規約違反をしている出品者の商品を購入してもよいですが、その後問題が起こりやすい可能性があることは考慮する必要があります。
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従来のアマゾンやらせサクラレビューの見分け方は?
従来のアマゾンのやらせ・サクラレビューを見分ける方法として言われてきたことを紹介します。
しかし日に日にやらせ・サクラレビューの質も向上しており、疑心暗鬼に落ちいるため、そもそもの規約違反を犯している商品は候補から外しておく方が安全性は高まります。
誤字脱字・日本語がおかしい
基本的にやらせ・サクラレビューのある悪質業者は中国の出品者であることが多いため、翻訳などを使用した日本語のため、言葉遣いがおかしいことが多々ありました。
しかし、日本人の確認係を用いることでこの見分け方は機能しなくなっています。
発売後すぐなのにレビュー数が多い
一般的に商品を購入してもレビューを書く人はあまりいません。
ましてや高評価のレビューをわざわざ書くことは珍しく、発売日からあまり日にちが経っていないのにレビュー数が異常に多いことは、やらせ・サクラレビューだという見分け方です。
しかし、こうした情報が出回れば悪質業者がレビューを依頼する時期を分散させることで対策することができてしまいます。
ベストレビュアーでないことが多い
レビュー数の少ないレビュアーはやらせ・サクラレビューであることが多いため、「ベストレビュアーのような評価をされている人物であれば信用に足る」という見分け方です。
しかし、現在ではやらせ・サクラレビューに特化したアカウントや人物が存在し、キャリアを積みベストレビュアーにまでなっているものがあります。
レビュー履歴がほとんどない人物はやらせ・サクラレビュー
大学生や主婦、会社員などが小遣い稼ぎとしてやらせ・サクラレビューをしていることが多いため、1回だけのレビューになりやすく「レビュー履歴がない=やらせ・サクラレビュー」ではないかという見分け方です。
しかし本当の購入者であってもレビューをわざわざ書くことは珍しいため、本物のレビューを排除してしまう可能性もあります。
また、やらせ・サクラレビューも多くの商品を同じアカウントからレビューさせ続けることでこの見分け方の対策をすることができます。
フルネームの日本人名アカウントはやらせ・サクラレビュー
アマゾンで購入しレビューを投稿するようなネットリテラシーの高い人物なら本名をフルネームで利用している可能性は低いといえます。
そのため「フルネームの日本人名アカウントはやらせ・サクラレビューだろう」という見分け方です。
しかし、こうした見分け方が出回ったおかげもあり、やらせ・サクラレビュー側も対策をすることができ、今では日本人名のフルネームは減っていっています。
評価が5ばかりの商品はやらせ・サクラレビュー
悪質業者もお金を払ってレビューを委託しているため、やらせ・サクラレビューでわざわざ★4や★3の評価をすることはなく、「異常に★5評価ばかりの商品はやらせ・サクラレビューだ」という見分け方です。
やらせ・サクラレビューではない商品は評価が★5と、評価を信じて粗悪品をつかまされた人たちの★1などの評価に2極化しやすい傾向にありました。
そして本物の商品は★4や★3あたりにレビューが集中するなど、2極化せずに山なりの分布をする傾向がある、と言われてきました。
しかし、やらせ・サクラレビューの見分け方としてレビュー数の分布が注目され出したことで、より自然な分布をするように対策をすることは容易です。
これからのアマゾンやらせサクラレビューの見分け方は?
ここからはあくまで個人的な考えですが、どれだけやらせ・サクラレビューの見分け方を考えたところで、悪質業者もそういった見分け方の情報に触れることができます。
イタチごっこが延々と続くだけです。
せっかくのネット文化ですが、本当に信用のおけるレビューや商品を購入したいのなら、信頼のおける実際の友人・知人の口コミに頼ることが一番正しい対策・見分け方になるといえます。
まとめ
・アマゾンやらせサクラレビューの理由は?
ネット通販サイト「アマゾン」の利用者の増加に伴い、レビューにやらせやサクラレビューを仕込んで高評価を捏造して粗悪品が売れるようにする業者が増加しています。
・アマゾンやらせサクラレビューは商品名や画像の規約違反に注目
- 商品名の先頭は「ブランド名orメーカー名」でなければならない
- 商品画像は「背景白で文字や加工ナシ」でなければならない
・アマゾンやらせサクラレビューは商品名や画像の規約違反に注目する理由は?
アマゾンの規約で決められている商品名やメイン画像に関する規定を違反することでやらせ・サクラレビューと相乗効果で粗悪品を買わせることが可能になります。
・商品名や画像の規約違反をしている商品購入の注意点
「規約を読んでいない無知」ということは何かトラブルが起こったときにも適切に対応してくれない可能性が高くなります。
・従来のアマゾンやらせサクラレビューの見分け方は?
- 誤字脱字・日本語がおかしい
- 発売後すぐなのにレビュー数が多い
- ベストレビュアーでないことが多い
- レビュー履歴がほとんどない人物はやらせ・サクラレビュー
- フルネームの日本人名アカウントはやらせ・サクラレビュー
- 評価が5ばかりの商品はやらせ・サクラレビュー
・これからのアマゾンやらせサクラレビューの見分け方は?
信頼のおける実際の友人・知人の口コミに頼ることが一番正しい対策・見分け方になるといえます。
いつもたくさんのコメントありがとうございます。他にも様々な情報がありましたら、またコメント欄に書いてくださるとうれしいです。