太宰治は中学校の国語で「走れメロス」を扱われるため、知らない人はいないでしょう。
また、太宰治を取り上げた映画やドラマも放送されています。
今回は、太宰治の性格や特徴、半生・生い立ちはどのようなものだったのか?
血液型や好物・憧れの人物と性格の関連についても解説していきます。
太宰治の性格や特徴と半生・生い立ちは?
太宰治の性格や特徴はどのようだったのでしょうか?
半生・生い立ちを見ていくことで、そうした性格特性がどのように育まれたのかを解説します。
太宰治の性格:陰気でネガティブ思考なイメージ
太宰治の漠然とした性格のイメージは根暗で陰気・ネガティブ思考な人物です。
その理由は人間失格という強烈なタイトルと、一般受けをしにくい内容であったり入水自殺をしてその生涯を閉じたという事実などが挙げられます。
太宰治は、走れメロスや人間失格、斜陽などのベストセラーを生み出した著名な小説家です。
最近では、芥川賞を受賞して一躍時の人となった又吉直樹さんの尊敬する作家として紹介されたり、作品が映画化されるなどが重なり、再び脚光を浴びています。
これだけ数多くの著名作を発表しているのに、なぜか多くの方が太宰治に対してネガティブな印象を抱いているのが実情です。
そこで、今回は太宰治の半生を通してその性格を分析してみましょう。
太宰治の性格・特徴と半生・生い立ちの関連:愛情の欠落
1909(明治42)年、太宰治は青森県北津軽郡のとある名家の六男として誕生します。
父親が衆議院議員・貴族院議員などを務めた名士で、かなり恵まれた経済環境の中で幼少期を送りました。
ただ他方、母親が病弱であったことから、生まれてすぐに乳母の手によって育てられることになります。
仕事の忙しい父親と病弱な母親の下に生まれた太宰治は、結果として両親の愛情を直接に受けることが出来ませんでした。
彼の中にある根源的な愛情不足は、幼少期の段階で既に彼の中に根付いてしまったのかもしれません。
成績優秀であった太宰治は学業面では順風満帆な経歴を歩みますが、その反面、中学入学以降は一人下宿暮らしを送っています。
14歳のときに父親が他界したこともあって、親からの愛情を受ける機会はどんどん失われることになりました。
孤独な下宿暮らしの中で彼を支えていたのが小説で、芥川龍之介や志賀直哉などの私小説作家に傾倒します。
17歳の時には自ら小説を執筆するほどの頭角を示し出しますが、その折になって芥川龍之介の自殺を知ることになります。
尊敬する作家の自殺というショッキングな出来事は、あるいは彼自身の将来に何か影響を及ぼしてしまったと言えるでしょう。
現在の東京大学に入学するほど優秀だった太宰治ですが、小説に没頭するあまり学業が疎そかになり、結果として除籍されることとなります。
以後、小説家として作品を発表する間も、何度も自殺をはかります。判明しているだけでも、
- カフェで知り合った女性
- 内縁の妻
などと無理心中をしようとしています。
太宰治の自殺未遂の影に常に女性の影が付いて回るのも、実に彼らしいと言えるのではないでしょうか。
幼少期からの愛情不足で彼の中にぽっかり空いてしまった穴を、彼は懸命に埋めようとしていたはずです。
自殺を繰り返してしまうほど、太宰治は愛情に飢えており、同時に愛情を求めていたのではないでしょうか。
最終的には根源的な闇に負けてしまったのですから、確かにそれはネガティブと言えるかもしれません。
しかし、他方で誰よりも愛を求める激情家であったとも考えられるはずです。
太宰治の血液型や好物・憧れの人物は?
太宰治の血液型や好物・憧れの人物は誰で、どのようなエピソードや性格との関係があるでしょうか?
太宰治の血液型と性格の関連性:AB型
太宰治の血液型はAB型です。
一般的に、AB型と言えばどこか普通の人とは違った性格になるイメージが強いですよね。
天才肌の人もいれば、時間を全く守れなかったり、好きなことにだけは力を注げたりする傾向にあるようです。
他方で人間観察や妄想癖が多いのも、AB型の特徴です。
どこか普通の人とは違うところがあるせいで、その繊細な内面を理解されにくいようです。
小説家としての功績を考えると、太宰治はやはり小説に関しては天才的な才能を持っていたのでしょう。
小説に打ち込む熱量が多過ぎたあまりに、大学の授業について行けなくなったあたり、典型的なAB型の性格と言えるはずです。
また、彼の作品は人物の心理描写を極めて繊細に表現するものが多くあります。
小説に没頭し女遊びばかりで、傍から見れば彼の破天荒さばかりが目についてしまいますが、そんな彼も実は多分な感受性で他人を色々な観点で分析していたのではないでしょうか。
内なる繊細さに誰も気付いてくれないAB型らしい悩みが、常に彼を襲っていたと言えます。
太宰治の好物と性格の関連性は?:湯豆腐や味の素
意外なことに、太宰治は身長が175cmもあり、当時の成人男性としてはとても大柄なタイプだったようです。
そのためとても大食いで有名だったそうです。
好物として挙げられるものは、まず湯豆腐です。
あまりに好き過ぎて、新婚当時は酒の肴はいつも湯豆腐だったそうです。
奥様が毎日何丁も豆腐を購入していたので、近所でも噂になっていました。
また、有名な好物は、味の素です。
どんぶりの上に鮭缶をのせ、その上から大量の味の素をふりかけて食べるのが好きでした。
太宰治の墓前には、ファンが味の素をお供えするようすがSNSなどで話題となっています。
![](https://taikan-enta.info/wp-content/uploads/2019/11/CraHt0CWYAAZsWb.jpeg)
引用:Twitter
他にも、京都「大市」のすっぽん料理、三鷹の屋台のうなぎ料理も好きだったそうです。
小説家としての浮き沈みが激しいため経済状況が芳しくなかった当時も、よく通っていたと言われています。
経済状況が厳しくなるとそれに合わせて食生活にも影響が出てくるものですが、太宰治はそれを良しとはしなかった人物です。
見栄とも言えますし、野心の象徴として生活水準を落としていてはそのような低次元の人間に堕ちぶれてしまうことを嫌い、強く芯を持っていたとも考えられます。
太宰治の憧れの人物と性格・特徴の関連:芥川龍之介や井伏鱒二
太宰治が憧れていた人物としてまず挙げなければいけないのが芥川龍之介です。
芥川龍之介と言えば、口元に手を添えるポーズで有名ですが、若かりし太宰治はいつもこのポーズを真似して写真を撮っていました。
![](https://taikan-enta.info/wp-content/uploads/2019/11/d4532312eb5adbd1adcdeab843c898e1.jpg)
引用:sign
作品に心酔するあまり、芥川自身を自身のヒーローのような存在に仕立て上げていたのでしょう。
そのため、芥川龍之介が自殺した直後、太宰治は下宿先に閉じこもってしまうほどのショックを受けます。
ショックのあまり自らも自殺未遂を繰り返し、果ては「作家はこのように死ぬのが本当だ」と、小説家としての自身の将来も決定づけてしまいます。
入水自殺で生涯を閉じた太宰治の自殺こそ、芥川龍之介への憧れを決定づけるエピソードと言えるでしょう。
他に欠かすことができないのが、太宰治の師であった井伏鱒二です。
太宰治が中学生の時に井伏作品に触れ、師事することになりました。晩年、両者に確執があったような出来事があると噂されていますが真偽不明です。
少なくとも、小説家太宰治としては、井伏鱒二に憧れを抱いていたのは事実でしょう。
まとめ
・太宰治の性格:陰気でネガティブ思考なイメージ
太宰治の漠然とした性格のイメージは根暗で陰気・ネガティブ思考な人物です。
・太宰治の性格や特徴と半生・生い立ちの関連:愛情の欠落
仕事の忙しい父親と病弱な母親の下に生まれた太宰治は、結果として両親の愛情を直接に受けることが出来ませんでした。
誰よりも愛を求める激情家であったとも考えられます。
・太宰治の血液型と性格の関連性:AB型
AB型と言えばどこか普通の人とは違った性格になるイメージが強いですよね。
どこか普通の人とは違うところがあるせいで、その繊細な内面を理解されにくいようです。
・太宰治の好物と性格の関連性は?:湯豆腐や味の素
好物として挙げられるものは、まず湯豆腐です。
あまりに好き過ぎて、新婚当時は酒の肴はいつも湯豆腐だったそうです。
また、有名な好物は、味の素です。
どんぶりの上に鮭缶をのせ、その上から大量の味の素をふりかけて食べるのが好きでした。
・太宰治の憧れの人物と性格・特徴の関連:芥川龍之介や井伏鱒二
太宰治が憧れていた人物としてまず挙げなければいけないのが芥川龍之介です。
芥川龍之介と言えば、口元に手を添えるポーズで有名ですが、若かりし太宰治はいつもこのポーズを真似して写真を撮っていました。
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